ミンガラーバー(ミャンマー語でこんにちは)
ミャンマーのシャン州で暮らしている 鈴木亜香里です。
ミャンマーでも有数の観光地であるインレー湖。バガンと並んで、外国人観光客から大人気です。大きな湖をボートに乗って進み、地元の人が営む工房を見に行くのが一般的な観光スタイル。
中でも外せないのが、「五日市」です。いろいろな珍しい食べ物や、少数民族のおばちゃんが集まってワイワイやっている様子を見ることができるので、観光客に大人気!
ただ、五日市というだけあって、日によって開催されている場所が違うんです。
ということで、インレー湖に何度もお客さんを連れて行ったことがある私が、五日市情報をまとめました。また、カックーパゴダに行く場合に立ち寄れる市場もまとめています。自分が行く日はどこで市場があるか、見どころはどこかなど、参考にされてください!
五日市とは?
南シャン州では、五日市が一般的に行われています。 五日市と言っても、5日、15日、25日に市がたつ的なものではありません。
満月と新月はお休みですが、その他の日は毎日どこかで市場があります。 今日はこの村、明日はあっちの村・・・というように、開催場所が日によって異なります。 五日後に、またここに市場が戻ってくる、という感じです。
たとえば、私の住むタウンジー市場の日は、6月5日だとします。次のタウンジー市の日は6月10日、その次は15日、という感じです。自分の住むところに市場が来たら、5日分の食糧を買うのが、シャンの人スタイルです。
五日市カレンダー
自分が行く日は、どこで市場が開催されているんだろう?
旅行会社やインレーのホテルに問い合わせれば教えてくれますが、自分で知りたい場合はカレンダーを利用します。
カレンダーには、市場の日が記載されています。これはヤンゴンなどでは販売されていないと思います。南シャン州のみの、ローカルカレンダーです。こちらに住む人にとっては、なくてはならないものです。
五日市カレンダーの読み方
さて、カレンダーの見方ですが、私の手書きのアルファベットにご注目ください。
T、M、K、N、Hと5つの文字が順番に出てきます。
T:タウンジー市の日
M:マインタゥッ市の日
K:カウンダイン市の日
N:ニャウンシュエ市の日
H:ヘーホー市の日
となります。
上記の5つ以外にも、市場は各地で開催されています。一番大きな町の名前だけ、代表して書いてあるんです。
カレンダーに記載されているものを全部紹介すると、こんな感じです。
T:タウンジー、ユワマ水上、アウンバン、マインピョー、セッテー、ナンコッ、ピンクン、ピンロン
M:マインタゥ、ファウンドーウーパゴダ、タウンニー、バンイン、ペッコン、ピンラウン、コンター、ナンタイン、ボーサイン、プエラ
K:カウンダイン、シュエニャウン、インテイン、カロー、ピンピッ、カウンボー、チャウタン、ナウンムン、モービーワートー、セレー、ペッコン
N:ニャウンシュエ、ナンパン、ピンダヤ、サカー、ホッポン、ヤッサウ、ハムシー、マインプン、ティーヂッ、バンクェ、モービェー、サウンピャウン、シーサイン、モーネー
H:ヘーホー、タウントー、タンタウン、ナーバウン、ナムシー、ナウンタヤー、チョン、チャウタロン、ユアガン、ロイコー、サイカウン、ルエリン、ナンサン
カタカナの羅列でぜんぜんわかりません・・・って?わからない方は気にしないでOKです。代表的なところ、観光客がよく行くところを、以下でまとめますので。
五日市カレンダー2020年版
それでは、2020年のカレンダーを公開します!観光に行く日は何の日か、チェックしてください。
五日市攻略法
五日市の攻略方法を、日ごとに書いていきます。上記のカレンダーで見たアルファベットのところを参照してください。
(1)「T」タウンジー市の日
1) インレー湖観光の場合
ユワマ水上市場の日となります。水上市場と言う名前ですが、近頃インレー湖の水位が下がってきた影響で、水上ではなくて陸上で市場をやっています。とはいえ、小舟でお土産を売ってくるお姉さんやおばちゃんもいるので、写真を撮るのは楽しいかと思います。インレーの中では、割とこじんまりしている市場だった印象です。
ユワマと言えば、銀細工の店や首長族のお店などが集まっている場所です。インレー観光では、ほぼ100%訪れるはず。
ユワマまでは、ニャウンシュエからボートで一時間くらいかかりますので、7時くらいに出発するのがオススメ。乾季の朝ボートは、風が吹いて寒いですので、上着を忘れずに!
2) カックー観光の場合
カックーに行く途中に、タウンジー市場とナウンカ市場を通過します。
タウンジー市場は、タウンジー在住の私にとってはとても楽しい市場です。野菜がとても安い!!でも、観光客にとっては、そうでもないかもしれませんね。観光客のことは、ほぼ意識していない市場です。
タウンジーからしばらく行くと、ナウンカを通過します。TPAのナウンカセンターがあるところです。時間があれば、ナウンカセンターの農場を見学していただくことも可能です。(日本人は常駐しておりません)
ナウンカの見所は、12月!約1か月にわたって、パオ族のサッカー大会が開催されています。12月にカックーに行かれる場合は、サッカー大会も見ることができて楽しいです!
(2)「M」マインタク市の日
1) インレー湖観光の場合
マインタウッ市とファンドーウーパゴダ市の日となります。マインタウッには、ボートで行くこともできますし、陸路を使って車で行くこともできます。よく、レンタサイクルでマインタウッまで行く欧米人も見かけますね。
マインタウッ周辺には、ノボテルホテルなどの高級ホテルが多く並んでいます。レッドマウンテンワイナリーも、ニャウンシュエからマインタウッへ向かう途中の道にありますので、陸路利用の方は寄り道するのもありでしょう。
マインタウッで有名なのは、マインタウッ・ウーベイン橋!マンダレーにあるウーベイン橋のパクリみたいな橋があり、なかなかフォトジェニックな場所です。
欧米人に人気なのは、マインタウッ孤児院です。孤児院と言っても、孤児以外の子もたくさんいます。貧しかったり、近くに中学校や高校がなかったりして進学が難しいという子もたくさん済んでいます。
オランダかどこかの支援が入っており、けっこう立派な建物です。責任者のウーテットゥン先生はとても素晴らしい人格者!スタッフの方たちも、親切に施設を案内してくれます。欧米の支援が入っていると言っても、全部を支援で賄えているわけではなく、経営にはご苦労がある様子。見学に行かれた場合は、お気持ちを寄付していきましょう。
ファウンドーウーパゴダは、インレー湖観光には絶対に外せない、湖上のパゴダです。ミャンマー人仏教徒が、インレー湖で行きたいスポットナンバーワン!パゴダの下には常設のお土産屋さんがあります。ここはロンジーなどの布お土産が豊富に揃っていて、値段もそこまで高くないのでオススメです。(機織り屋、首長族の店などで売っているロンジーは高すぎ!ローカルの人はファウンドーウーパゴダで買い物しています)
市場の日は、パゴダの敷地の隣に市場が出ます。通常、パゴダは土足禁止なので、サンダルはボートに置いておくことが多いですが、市場を見学する場合はサンダルを持っていきましょう。市場の地面がドロドロだったりして歩きづらいです。地元の人たちが野菜やスナック、日用品などを売り買いしている様子が見られて、楽しいです。疲れたら、ココナッツジュースを買って飲むのがオススメです!
2) カックー観光の場合
この日にカックー観光の場合は、特に市場を通過することはないようです。(カレンダーに書かれていない、小さい市場を見られるかもしれませんが。)
カックー観光の場合は、パオ族のガイドさんを同行させる決まりになっています(ガイド料5ドル、英語のみ)。そのパオガイドさんに、「ちょっと村の様子が見てみたいなぁ~」と言ってみましょう。ガイドさんによっては、自分の出身村とか、そのへんの村などを案内してくれる場合もあるみたいですよ。
(3)「K」カウンダイン市の日
1) インレー湖観光の場合
カウンダイン市場とインテイン市場の日となります。
カウンダイン市場には、ボートでも陸路でも行くことができます。カウンダインフーピンホテルや、いくつかの高級ホテルがあります。温泉もありますね!(日本の温泉とは違って、水着着用なので注意)
カウンダイン市場は、小さめのスペースに人がたくさん来てにぎわっている印象があります。8時くらいには終了してしまうので、早目に行きましょう!
インテイン市場は、ボートでけっこう遠くまで行く必要があります。インテイン遺跡があるところです。インテインは遠いので、普通のボート代に3,000ksくらいプラスする必要があります。3,000ksか・・・と、ちょっと迷ったりするかもしれませんが、行くのが絶対オススメ!だって、たったの300円ですよ。
私は廃墟系パゴダが好きで、カンボジアのベンメリア遺跡が好きなのですが、そういう廃墟系フェチにはオススメのインテイン遺跡。個人的には、カックーよりもインテインのほうが好きです(カックーは行きすぎて飽きている!?)
でも、リノベーションがどんどん進んでいたので、最近では廃墟感があまりないかもしれませんね・・・。雨期でインレー湖の水が増えすぎると、危なくて行けない場合もあります。
2) カックー観光の場合
ニャウンシュエからカックーに向かう途中で、シュエニャウンを通過します。シュエニャウン市場に寄っていくというのもありでしょう。実は、私はシュエニャウン市場に一度も行ったことがないです・・・。前はよく通りますが。
シュエニャウンもインレー文化圏なので、インレー観光の際に他の市場を見学済みの人は、わざわざ寄らなくてもOKかもしれませんね。
3) その他
カロー市場の日でもありますので、カローにいらっしゃる場合はぜひのぞいてみましょう!
(4)「N」ニャウンシュエ市の日
1) インレー湖観光の場合
ニャウンシュエ市場とナンパン市場の日となります。
ニャウンシュエは、インレー観光の玄関口。市場の日以外でも、午後でも市場は開いているので、ニャウンシュエ市場は後回しにしても大丈夫です。早起きしてナンパン市場に行くほうがオススメ。
ナンパンは、陸路でも行けますが遠いです。自転車で行ける距離ではないかと思います。ボートで行くのがオススメ。湖上市場の中では比較的大きい市場です。外国人を意識したお土産も売られていて、楽しいです。学生さんのスタディーツアーで行ったら、1時間半くらいしても学生さんたち戻ってきませんでした。買い物に夢中になりすぎ!
2) カックー観光の場合
ハムシー市場を通過します。ハムシーには、TPAが外務省のお金で建てた高校寮があります。道路の右側に立派な寮があるので「これがODAで建てた寮か!」などと思いながら通過しましょう。寮の向かい側に、割と大き目なパゴダと市場があります。パオ族がいっぱいいますよ。
3) その他
インレー・カックーではありませんが、この日はピンダヤ市です。ピンダヤに滞在の方はぜひ!
また、タンサンパゴダにこの日に行くと、ホッポン市場を通過します。ホッポン市場には美味しい麺屋があり、TPAのスタッフがホッポン方面に出張の際、よく朝ヌードルを食べに行っています。
(5) 「H」ヘーホー市の日
1) インレー湖観光の場合
タンタウン市場の日となります。タンタウンは行ったことがないので、情報がなくて申し訳ないのですが・・・ニャウンシュエからはけっこう遠い場所だそうです。行けないことはないけれど、という感じらしい。なので、この日にインレー湖観光に当たった場合は、ちょっとテンション下がりますね。日程に融通がきくなら、カックーに行くのがオススメ。
2) カックー観光の場合
ナーバウン市場を通過します。この市場、なんと牛さんの市場なのです!普通の市場もありますが、隣には広場があり、市場の日には牛さんたちがモーモーしています。牛の売り買いをしているんですね。たくさんの牛が集まっている様子はなかなか見られないでしょうから、Hの日にシャンにいるなら、ぜひカックーに行きましょう!ちなみに、市場には行きに寄りましょう。カックーに行った帰りだと、牛さんたちはもう帰ってしまっています。
牛の市場について詳しく知りたい方はこちら。
3) その他
この日にヘーホー空港から別の街に移動という場合は、早起きしてへーホー市へ行きましょう。ニャウンシュエからへーホー空港にいく途中で寄ることができます。市場に夢中になりすぎて、チェックインに遅れないように注意!!出発の一時間前には空港に着くようにしましょう。
五日市観光の際の注意点
(1) 市場は早朝のみ
だいたい朝の6時くらいからはじまり、8時くらいで市場は終了してしまいます。そのため、早起きして出かける必要があります。飛行機でヘーホーに着いて、その足で市場見学というのは、時間的に無理がありますので、翌日にしましょう。
朝寝坊の人も、シャン州では早寝早起きをするようにしましょう!
(2) 満月と新月の日は諦めて
満月と新月の日は、市場が閉まります。カレンダーには、TとかMとかアルファベットが書いてありますが、基本的には市場はやっていません。観光の日が満月や新月に重なっている場合は、五日市観光は諦めてください。
満月・新月に当たってしまった市場は、だいたい満月・新月の前日に市場を開催しています。例えば、15日が満月でタウンジー市場の日だとすると、14日にタウンジー市が開催されるということです。
市場で探してみよう!
(1)アリのふりかけ
乾季限定ですが、アリを販売していることがあるので要チェック!食用です。味見させてもらうと、酸っぱい味がします。炒めてふりかけなどにして食べるそうです。
(2)インレーご当地朝食
お腹が大丈夫な人は、朝食を食べるのがオススメです。インモヒンガー(インレーのモヒンガー)とか、ンガータミンネー(魚ごはん)とか、ヒントゥ(バナナの皮の中に米粉で作ったモチみたいなのが入っている)とか、ローカルフードが美味しい!
インレーでの朝食については、こちらの記事参照。
記事はニャウンシュエ市のことですが、インレーの食べ物はだいたい共通してます。
(3)納豆
日本の納豆ほどには糸引きが強くありませんが、風味は同じです。カゴを置いて座っているおばちゃんを見かけたら、「味見して良い?」と聞いて味見してみましょう!
ニンニク、トウガラシと一緒に炒めて、塩で味付けすると、ご飯が進みます。ネギもトッピングしたら、もっと美味しいです。
シャンの納豆については、こちらの本がめちゃ面白かったのでオススメです。ミャンマー関係の本もたくさん出されている高野さん。どの本も面白すぎて大好きです!タウンジーのこともたくさん書かれていて、タウンジーっ子的に嬉しい一冊!
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