ミンガラーバー!
ファンドレイジング楽しい鈴木亜香里です。
私の所属する地球市民の会では、毎週1時間程度、事務局皆でファンドレイジングについて話し合う会議(FR会議)を実施しています。
今回は第6回!なんだかんだで6回もやってきましたね。早い~。団体の「SWOT分析」を皆でやってみました。
前回までの記事はこちらから。
【FR会議1】ファンドレイジング目標を立てる - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート
【FR会議2】寄付チャネルを整理する - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート
【FR会議3】ケースステートメントを作る - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート
【FR会議4】潜在力チェックリスト - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート
【FR会議5】データーベース活用・クラファン準備 - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート
SWOT分析
本日のテーマ
テーマ1:SWOT分析
地球市民の会の強み、弱み、機会、脅威について考えてみよう!
テーマ2:クラウドファンディング作戦会議
SWOT分析とは
- Strength(強み)
- Weakness(弱み)
- Opportunity(機会)
- Threat(脅威)
の頭文字をとってSWOTです。企業などでもよくつかわれるフレームワークなので、もうおなじみですね。NPO団体でも、SWOT分析をして、自団体のことを洗い出しておくと良いそうです。(ファンドレイジングをやる前にSWOTをやっておくのが良い)
地球市民の会のSWOT分析
事務局は8名いるので、zoomのブレイクアウトルームで2チームに分かれて、30分程度ざっくばらんに意見を出し合いました。2チームから出た意見をまとめ、カテゴリー別に整理したものを載せます。
Strength(強み)
歴史・規模
- 創設者の伝記本がある
- 認定NPOである
- 規模が大きくなってきている、実は成長率が高い
- 長い支援者さんが多い(コアファン)
佐賀
- 行政から信頼がある
- 地元とのつながりがある
- ふるさと納税寄附を受け取れる
ミャンマー
- 外務省やJICAから信頼がある
- ミャンマー事業駐在員は全員ビルマ語が流暢
- 駐在がいるので、現場発信力が強い
- ミャンマーでスタツアや現地の案内ができる
- ある程度現場に決定権がある
理事会
- 理事に他業種者が多い(企業人、活動家、行政マン)
- 1か月に1回の理事会実施→共有機会が多い
- 理事や顧問に地元の有名人が多く、信頼につながる
事務局
- 事務局に長期勤務者が増えている(半数)→長期的に担える体制ができつつある
- 意見を出しやすい雰囲気がある
- よく来てくれる常連のボランティアさんがいる
Weakness(弱み)
歴史・規模・組織体制
- 創設者のカリスマ性に頼りすぎている
- 団体イメージが古い、ダサい、名前が怪しまれやすい
- 理念がおおまかすぎる
- 中期計画、成長計画がしっかりしていない
- データベースやwebサイトが整備されていない
- 会員や寄付の区分けが細かく、わかりにくい
- 支援者さんがシニア化
ミャンマー
- 財源が偏っている
- 助成金比率が高いため、好きに使えるお金が少ない
- 特定のスタッフが抜けると事業が成立しない(人に事業がついている)
理事会
- 国際協力の専門性を持った理事がいない
- 高齢の理事が多く、若い理事がなかなか定着しない
- 月1回の理事会で意思決定をするのでスピード感がない
事務局
- スタッフの人数が少ない
- スタッフ年代層のばらつきがある(40代1名、30代5名、20代2名)
- 人件費額を考慮し、若い人ばかりの採用に偏ってしまう
- 事業規模のわりにマネジメントスキルやノウハウが弱い
- 自分の担当以外の事業が何をやっているか、よくわからない
- 新しいボランティアさんが増えない
- 事務局の年代が30代中心に上がってきたため、以前のような学生さんとのつながりが少なくなってきた
Opportunity(機会)
NGO・NPOを取り巻く環境
- 遺贈の動きがある
- 休眠預金
- SDGsがブームになってきている(SDGs普及事業の追い風)
佐賀だからこそ
- ふるさと納税寄附が入る
- 佐賀ではCSOの存在価値が高い(知事の評価も信頼も高い)
- 佐賀のCSO誘致政策により、他団体が佐賀に来る(仲間が増える)
- 九州は活発な国際協力団体が割と多い(活動規模は小さいが数がある)
- 団体数が少ないため、地元では声をかけてもらえる
- 支援者や寄付の競合が少ない
- 地方の支援者さんは繋がり重視なので、一度ファンになってもらうと長く支援してもらえる(都会の人は支援の目移りが多そう)
- 学生とのつながりを広げていける(学生と町をつなげる活動もできる)
ミャンマー
- チン事業開始により、インパールや戦争の慰問きっかけの支援者さんが増えた
- スタツア、大学生のゼミ研修などの受け入れ
- ミャンマー在住日本人の支援者さんもいる
コロナの影響
- オンラインイベントを実施し、今まで関係があった人以外との出会いが得られた
- 説明会や研修、他団体との交流などがオンラインで受けられるようになり「地方だから損」が減った
- コロナ臨時予算がつくかもしれない
Threat(脅威)
NGO・NPOを取り巻く環境
- 災害やコロナの影響で、寄付が減る可能性がある
- 団体規模が大きくなったり、何度も取ると助成金採択率が下がる
佐賀だからこそ
- ふるさと納税がなくなったり、規制が厳しくなる可能性がある
- CSO誘致で他団体が佐賀に来ると、支援者の奪い合いが起こる可能性がある
- 同業種の他団体と直接協働する機会が少ない
- ふるさと納税は海外事業のために使えなくなったために、佐賀にNGOが来る意味が薄れている。「佐賀から国際協力を」という盛り上がりに欠けている。
- 地方の人は都会の人より財布のひもが固い(物価や収入が異なるため、感覚が違う)
ミャンマー
- ふるさと納税は海外事業に使えない規制ができたために、ミャンマー事業に使えない。
- ミャンマーで活動する団体が増えているので、ODAの割り当てが減る可能性がある
コロナの影響
- コロナで活動(イベント、スタツア、農民研修など)ができない
クラウドファンディング作戦会議
8月に挑戦する予定の、チン州学校建設クラウドファンディングの作戦会議もしました。前回に割とがっつり書いていますので、気になる方は第5回を見てみてください。
【FR会議5】データーベース活用・クラファン準備 - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート
進捗確認
アタックリストにまだ記載できてない人は、今週中にお願いします。
今週のFacebook投稿担当の方は、忘れず投稿お願いします。
先週、チン駐在員の神崎が自分のアカウントで投稿した内容がとても良かったです(ので、ここにも載せます)。
とおーい将来、もし子どもが生まれたら、
自分の命が誰かの命と引き換えにあることを
ちゃんと見て学ばせたい。
とにかく子どもにショックを与えないように
っていう過保護な世の中やけど
大人になっていくうえで必要なショックも
いっぱいあるよなぁ
これは、彼女が個人アカウントに載せたからこそ、彼女のファンが増える内容だと思います。団体アカウントと個人アカウントを上手く使い分けて投稿していきましょう!
Facebookライブ
最近のクラファンの流行りでは、「Facebookライブ」が熱いそうです!先日参加したセミナーで聞きました。ということで、われらもFacebookライブをやってみようということになりました。
- クラファン開始日(8月1日)
- 中だるみの時期(8月15日ごろ?)
- クラファン最終日(8月31日)
にやるのが王道だそうです。視聴者が1名とかでも、気にせず、気軽な気持ちで取り組むのがコツ。やっているうちに楽しくなってくるそうです。
Facebookライブの良い点としては、以下の通り。
- 気軽に見てもらえる(申し込みなし、ながら視聴OK)
- zoomがわからないシニア世代でも簡単に見れる
- ライブ中に寄付が入ってくると盛り上がる
とりあえず第一回目は、シニア既存支援者さんをターゲットに、クラファン開始の挨拶とネットからの寄付のやり方解説にしたいと思っています。詳細については、また考えます。
第6回の感想
意外と盛り上がったSWOT分析
やる前は「SWOTとかやる意味あるの?」と思っていたりしたのですが、皆でやってみたら意外と盛り上がって楽しかったです。たぶん、一人で考えて書くのだと意見も偏るので、皆で意見を出し合う形式が良いんだろうなと思いました。
こちらのSWOT分析の結果は、理事会に見せてみて「理事さんから追加ありますか?」と聞いてみたいと思っています。このブログを見ている理事さんは、ぜひ7月の理事会でフィードバックをお願いします。
また、応募を考えているPanasonicの助成金にも、添付資料として提出できそうな気がします。Panasonic事業については、いろいろと進捗があるので、また別記事で書きたいと思っています。お楽しみに!
次回のFR会議は、「ACTIONフレームワーク」についてです。また楽しい会になりそうな予感です。