ミンガラーバー。
よかメン@ミャンマーの鈴木です。
今日は、いつものミャンマーコロナ情報ではなくて、クラウドファンディングについて書きたいと思います。NGOという職業柄、ファンドレイジングに興味津々!クラウドファンディングには挑戦したこともあり、関心があります。過去には、バースデードネーションについての記事も書きました。
先日、私はあるライブハウスのクラウドファンディングに寄付をしました。新型コロナの影響で経営が苦しいライブハウスです。そのクラファンはリターンの設定が素晴らしく、あっという間に200万円の目標額を達成!今はネクストゴールに挑戦されている最中です。
このクラファンを実際に見ながら、クラファン成功の秘訣は何だったのか、我々NGOが参考にできる点はないか、考えていきたいと思います。私はそのライブハウスの関係者でもないタダの一ファンですので、間違いや想像の話もあると思いますが、その点ご了承ください。他のライブハウスの話もあまり知らないけど、ごめんね。
この話の前提知識
まず、この話をするにあたって、例のライブハウスや私の好きなアーティストについて語る必要があります。
柏Thumb Upを存続させたい!クラファン
私が今回寄付をしたクラファンはこちら。
千葉の柏にあるライブハウス「柏Thumb Up」です。コロナの影響で営業ができず、存続の危機に立たされているライブハウスです。
私は千葉出身でもないし、柏Thumb Upに行ったこともありません。ミャンマー住みなので、今後もなかなか行けないと思います。でも、私はこのライブハウスを支援しました。別のライブハウスにはたぶん支援しないです。なぜでしょう。
それは、私の大好きなアーティスト「よかろうもん」のホームだからです!
よかろうもんとは
このブログでは書いたことがありませんでしたが、私は「よかろうもん」が大好き!
主にYou Tubeで活躍している、福岡出身の同級生5人組アカペラグループです。
You Tubeの登録者数は、29万人!(2020年5月8日現在)
5人ともかっこよくて、アカペラがうまくて、キャラクターも最高に素敵なんです。
初心者にはこの辺をお勧め。(イヤホンして聞いてね!すごいから)
Official髭男dismメドレー【アカペラメドレー】
ちなみに私は黄色よりの箱推しです。
(訳:メンバーカラー黄色のHiroさんが好きだけど、5人全員そろったよかろうもんも大好きです。)
ファンクラブにも入っているし(月額300円!)、twitterのよかろうもん応援アカウントも持っています。twitterでよかろうもんメンバーからたまにリプとかもらえるので嬉しいんですよ。ちょっと恥ずかしいけど公開してしまえ!
よかろうもんについて語りだしたら止まらなくなるので、この辺で次行きます。
柏Thumb Upは、よかろうもんのホーム
よかろうもんは全国ライブツアーも行っているのですが、その中でも彼らがホームとしているのが、柏Thumb Upなんです。何回も柏Thumb Upでライブをやっているし、「柏Thumb Upはよかろうもんのホーム」と公言しています。
そのよかろうもんが「僕らのホームの存続のために協力して!」とお願いしてきたら、よかメン(よかろうもんファンのこと)としては、黙ってはおられまい。ということで、4,000円の支援をしたのでありました。
クラファン成功要因
柏Thumb Upのクラファンですが、最初はステッカーやTシャツのリターンばかりで、値段設定も高めでした。ステッカー4000円、Tシャツ1万円とか。本当にそのライブハウスが好きな人だったら応援してくれるでしょうが、リターンの魅力ははっきりいってなかったです。だって、ステッカーとかTシャツとかいらないよ・・・。1,000円とかならリターンなくても気軽に支援できるけど、4,000円でステッカーってなぁ・・・。
なので、最初はなかなか寄付が集まっていなかったみたいです。詳しく見ていたわけじゃないのでわかりませんが、半分以下くらいしか集まっていなかった模様。
リターン設定
よかろうもんのサイン
途中から、よかろうもんが応援に入りました。なんと、4,000円の寄付をすると、よかろうもんメンバー全員のサインをリターンでもらえることになったんです!!
ステッカーももらえるらしいので、実質サインは0円!?
ライブに行かないとなかなかサインはもらえないし、4,000円だったら社会人の私には簡単に手が届く金額だったので、速攻で申し込みました。
値段設定
このサインの値段設定(4,000円)がまた素晴らしかった!
他のアーティストさんは1万円とか2万円で、サイン+Tシャツ+ドリンク10杯とかの値段設定でした。が、よかろうもんは、サイン+ステッカーで4,000円。一番安い。この値段設定によかろうもんのファンへの気遣いを感じることができます。
よかろうもんのファンはけっこう若い子がいます。高校生も多い。そういう高校生でもなんとか手が届きそうな金額として、よかろうもんのメンバーが考えて設定してくれた金額だと思います。ファンへの気遣いが感じられて嬉しい・・・。
たぶん、ステッカー4,000円のリターンがすでに存在していたから4,000円にしたんでしょうけど、それがなかったら1,000円とかでもやりかねないです。彼らは。
(それでも、高校生のよかメンの中には、親から反対されて寄付できなかった子もいたみたい。高校生はクレカ持ってないからね・・・。自由にお金使えるようになったら、そのときは一緒に応援しようね!)
しかも、リターンの数量は制限なし!「どのくらい応募が来ても、Thumb Upのためなら、いくらでもサイン書くよ」という気概というか、本気度がビシビシ伝わってきます。ほんと、そういうところが好き・・・。
よかろうもんの想いを受けとめてよかメン大爆発!あっという間にクラファンの目標金額を達成させてしまいました。よかろうもんのサイン目当てに寄付した人は316人(5月8日現在)。まだまだ増えそうです。
名前入りのサイン
こちらは小ネタではありますが、「お名前入りサイン」というのも嬉しい点でした。よかメンたちは「本名にするか、それともtwitterのハンドルネームにするか」とtwitter上で盛り上がっていました。(私も迷った末に「ハンドルネーム+ミャンマー」にしました)
こういう工夫はすごく良くて、クラファン主催者が宣伝しなくても、勝手に皆が「どうする~?」などとtwitterでつぶやきまくって盛り上がってくれます。皆が話題にしたくなることをリターンにするのが、クラファンのコツの一つだなと思います。
他のアーティストとのバランス
ちょっと心配なのは、他のアーティストさんのリターンとのバランスが悪いこと。他のアーティストさんは値段設定が高いのもあって、よかろうもんほどの人数は集まっていません。いまさら値段を下げるというのも、クラファンの性質上やらないほうがいいですし(すでに高い値段で購入した方がいるので)。
他のアーティストさんやファンの方にちょっと申し訳ない気持ちもしています。頑張って~!
信頼関係
たしかに、よかろうもんのサインに釣られて寄付したよかメンが多かったわけですが、それだけじゃないんです。柏Thumb Upとよかろうもんと、よかメンとの間でもともと「信頼関係」がありました。
よかろうもんは、普段からファンに向けて、ツイキャスやファンクラブ配信をよく行っています。メンバーが生配信をしてくれて、ファンはそれを見ながらチャットでコメント送って、コミュニケーションがとれるやつ。その配信中に、よかろうもんのメンバーが「柏Thumb Upのスタッフさんは本当に優しい」「ホームだ」「ほんと好き」などと、いつも言っていたんです。ちなみに、コロナ前です。
よかろうもんはライブの後に、お客さんとハイタッチ会をするのですが、いつも長引いてしまいます。ライブハウスによっては、時間が過ぎると帰るように言ってくるのですが(むしろそれがライブハウスとして当然の対応)、Thumb Upは嫌な顔せずによくしてくれるそうなんです。Thumb Up会場だとハイタッチ会が充実するので、ライブツアーでも一番最初に売り切れる会場だったんです。
その証拠に、よかろうもんからの呼び掛けを受けて、サインのリターンが出る前から一部のよかメンは寄付をしていたみたいです。4,000円でステッカーしかもらえなかったのに!
柏Thumb Upでライブに参加したよかメンはもちろんThumb Upが大好きだし、ライブに行ったことがない私のようなよかメンも、Thumb Upはとても素晴らしいライブハウスだと共通認識ができていました。そんな中で、このクラファンが企画されたのです。
しかも、コロナの影響でよかろうもんのライブツアーも2公演が延期になっています。よかろうもんのライブに飢えている状態のよかメンが、よかろうもんと触れ合える大事なホームであるThumb Upをつぶさせるわけがないですよね。
ちょっと熱くなりすぎましたけど、何が言いたかったかというと、柏Thumb Upは本当に素晴らしいライブハウスで、それをコロナ前からよかろうもんとよかメンは共有していたということです。もしも、クラファンが始まってから急に「Thumb Upはホーム」と言い出したとしても、ここまでのお金は集まらなかったでしょう。
三方よしのクラファン!
このクラファンが素晴らしかった点は、関係した皆が嬉しくて得をしているということです。
- 柏Thumb Upは、寄付を集めて存続できることになるので嬉しいはず。
- よかメンは、よかろうもんのサインを手に入れられて、本当に嬉しい!!次のThumb Upのライブに行けるのも楽しみ!
- よかろうもんは、ファンがさらによかろうもんを好きになるから嬉しい。そして、今後、柏Thumb Upをさらに利用しやすくなる。
皆が幸せになるクラファン、なかなか企画するのは難しいと思います。たぶん、ステッカーとTシャツだけのクラファンだったら、これほどの満足度はなかった・・・。
NGOがクラファンをやるうえで真似できそうなポイントとしては・・・
- 影響力がある人と信頼関係をつくる(よかろうもんみたいな)
- クラファンを始めるずっと前から、信頼関係は大事
- 三方よしのリターンを考える
- 皆がtwitter等で話題にしたいようなリターンを考える
という感じでしょうか。
このクラファンを企画して実践された柏Thumb Upさんに敬意を表したいと思います。私もこんなワクワクするクラファンを企画できるように、頑張りたいです。
ネクストゴール(次の目標)は350万円!まだよかろうもんのサインには間に合いますので、まだの方はどうぞ~☆