NGOミャンマー駐在員のハリキリノート

ミャンマーのタウンジーという町で、国際協力をやっています。NGO活動、ミャンマーあれこれ、国際結婚育児ネタなど

4月18日【ミャンマー】COVID-19ロックダウン情報・町の様子

ミンガラーバー。

ミャンマー在住で、COVID-19中も残留を決めた鈴木亜香里です。

こちらの記事では、ミャンマーの国内の様子をまとめていきます。

 

<4月18日更新情報>

・ヤンゴン、マンダレー、ザガインで夜間外出禁止令が出ています。

・ヤンゴンの一部の地区で強めのStay Home令が出ています。

・国内線はKBZのみ運行。他社は4月末までお休みのようです。

・タウンジーの市場が分散型に

 

ミャンマーに行きたい(いないと思うけど)、ミャンマーから帰国したい、残留したいという方向けの記事はこちら。

www.ngomyanmar.com

 

ミャンマーの感染者の詳細について知りたい方はこちら。保健スポーツ省の発表を翻訳しています。

www.ngomyanmar.com

 

 

情報収集

COVID-19に勝つには、何よりも情報収集が一番大事!ミャンマーの場合、信頼できる情報を日本語で得ることが大変難しいです。デマも多いので、正しい情報かどうかの確認に非常に骨が折れます。

 

在ミャンマー日本大使館・たびレジ

ミャンマーに住んでいる方、行こうと考えている方は、たびレジに登録しましょう。メールで最新情報をタイムリーに知ることができます。これに登録しているとめちゃくちゃ有益なメールが届きます。絶対に登録すべし。

www.ezairyu.mofa.go.jp

 

たびレジで配信された情報は、在ミャンマー日本大使館のwebサイトでも確認することができます。「在留邦人向け情報」という欄をチェックしましょう。

www.mm.emb-japan.go.jp

 

保健スポーツ省新型コロナウィルスウェブサイト

今、ミャンマー国内で疑わしい人が何人、検査中が何人、感染者が何人いるのか、ビジュアルで示されています。4月7日現在、感染者は22人です。

どこの病院に何人が待機させられているかもわかります。このウェブサイトと同じ情報が、保健スポーツ省のFBにも載せられます。FBのほうがタイムリーで見やすいのでお勧め。

mohs.gov.mm

 

スーチーさんのFBアカウント(4月2日追記)

4月1日から、スーチーさんがFBアカウントを作りました。公式マークもついています。「FBをするつもりはなかったが、COVID-19について国民と早く連絡が取れるように始めました」とのこと。開設からまだ24時間たっていませんが、さっき見たら95万人以上がいいね!していました。民の意見を聞こうとする姿勢が素晴らしいですね。

https://www.facebook.com/aungsan.suukyi.5661

 

SNS

ミャンマー人はFacebookをたくさん利用していますが、デマがかなり多いみたいです。上記の保健スポーツ省からも、デマへの注意喚起の文章が出ていました。

Facebookやツイッターから情報を得る日本人は多いでしょうが、その情報がどこから出たものか確認する癖をつけましょう。在住日本人でも、ミャンマー語ができない人だと間違って情報を得てしまう場合がありますし、ミャンマー語ができる人だとミャンマー人と一緒にデマに踊らされます。

 

政府の広報作戦(3月22日追記)

「COVID-19を自分から防ごう♪」という歌が発表されています。3回も同じフレーズが繰り返されるので、嫌でも耳に残るメロディー。

 

 

スーチーさんが自ら、手の洗い方を教えてくれる動画もあります。

 

 

ミャンマーの空気感

ミャンマーでは、まだ感染者数がゼロということもあり(→3月23日夜、2名の感染者が見つかったと発表されました)、日本ほどの雰囲気ではありません(日本行ってないから、web上の情報しか知らないのですが)。

ちなみに、ミャンマーではCOVID-19は「ウーハンVirus」と呼ぶことが多いようです。保健スポーツ省が私用している正式名称ではありませんが、人々の間でよくつかわれる単語です。

 

マスク品切れ

2月ごろから、マスクは品切れしていて、入手不可能な状態が続いています。私の住むタウンジーでは、マスクは売っていません。入荷時期は未定とのこと。売っていないので、マスクをしている人もあまり見かけません。

ただ、ハンドジェルはたくさんあります。一時期、品薄だったようですが、今はどこのスーパーマーケットにもたくさん売ってあります。

 

(3月24日追記)

初の感染者が出たことを受け、マスクをする人も増えてきました。でも、売ってないんだよなぁ・・・。 

手作りの布マスクを装着している男女

布マスクを研修生たちに手作りしてもらいました

 

買いだめ開始

3月11日、WHOのパンデミック宣言が出ました。それを受けて、3月12日に、ミャンマー政府の新型コロナウィルス対策会議が開かれました。ここから、ミャンマー人の不安が一気に増大してきたように感じます。

ヤンゴンのスーパーマーケットに人が殺到し、米や油等の食糧の買いだめが起こりました。デマで「スーパーマーケットやショッピングモールが閉鎖される」などと出たらしく、不安に思った人たちがスーパーマーケットに殺到したようです。しかし、この買いだめ騒動は、1日で沈静化しました。今は普通にスーパーマーケットは空いていて、特に混雑しすぎることもありません。

 

買いだめ騒動については、ローカルさんのブログが面白くて参考になります。

ameblo.jp

 

我が家も少しづつ食糧の買いだめを始めています。米は通常時の3倍ストックし、即席めんや缶詰などを少しずつ買っています。私の住んでいるシャン州は農業が盛んなため、いざとなったら知り合いの農家さんのところに行けば、何かしら食べ物はあるので、そこまで心配はしていません。

 

(3月22日追記)

ヤンゴンにある夫の実家より、ラーメン(乾麺)段ボール一箱分が送られてきた。こっちでも売ってるのに・・・。

 

(3月24日追記)

3月23日夜に最初の感染者2名が出た発表が出たため、ハンドソープ、ハンドジェル、食料の買い出しが再び始まったようです。市場やスーパーマーケットには、いつもより多くの人たちが詰めかけていました。ただ、パニックというほどではなさそう。

 

 

ちなみに、日本ではトイレットペーパーの買いだめが起こりましたが、ミャンマーではトイレットペーパーの買いだめは起こりません。なぜなら、普段からトイレットペーパーを使わずに水で洗うから!日本人も、いざとなったら風呂場で尻を洗えば大丈夫ですよ。

 

集会等の中止、規模縮小

政府より、集まりを控えるように指示が出ているようですが、あまり従っている人はいない印象。3月の満月のお祭りも盛大に行われていましたし、我々NGOのワークショップや会議なども、今のところ普通に行っています。日本の自粛ムードとは大違いです。やはり、まだ感染者が出ていないことが影響しているのだと思います。

 

(3月18日追記)

イベントの自粛ムードが広がってきています。少人数の会合も、主催者判断で中止とされることが増えてきている印象。

 

(3月24日追記)

村で人が集まるのも禁止だし、皆やりたがらないので、我々NGOの仕事もあまりできません。村で研修やるのも、しばらくは自粛です。

村の人たちがめちゃくちゃお金をかけて準備してきた得度式も中止が相次いでいます。

 

学校閉鎖はありうるか? 

「ミャンマーの公立学校が3月中旬から全部閉鎖」というデマが出ているようです。これは、絶対にデマです。よく考えたらわかる話です。

というのも、3月20日までの10年生試験が終了したあとは、もともと長期休み期間なので、学校は休みなんです。新学期が始まるのは、6月1日からとなります。

 

私立の学校やインターナショナルスクール等も閉鎖されるのでは?とデマが出ていましたが、3月14日に我が子が通うインターナショナルスクールに確認したところ「今のところ、政府からそのような通達は出ていない」という回答でした。ただ、今後、閉鎖される可能性も考慮して、試験を前倒しにするなど工夫を行うとのことです。

ちなみに、我が子が通うインターナショナルスクールでは、入館時に体温測定され、ハンドジェルを塗らされます。さすが、インターですな。

 

(3月18日追記)

我が子のインターナショナルスクールも3月17日から4月30日まで閉鎖となりました(泣)。社会福祉省の指示で、すべてのPreschool(保育園、幼稚園)はしばらく閉鎖するように指示が出たとのことです。

 

(3月24日追記)

夏休みの塾や中国語教室、英会話教室なども閉鎖になっています。

 

水祭り舞台の増設禁止令

ミャンマー人皆が楽しみにしている水祭り。毎年4月中旬に、ミャンマーの新年をお祝いするお祭りです。道沿いに大きな舞台を建設し、大音量で音楽を流しながら、通行人に水をぶっかける激しい祭りです。

COVID-19の影響で、水祭り舞台の増設禁止の指示が出たそうです。ということで、水祭り中は小規模な水の掛け合いになるのではないかと予想されます。

 

(3月16日追記)

一部「水祭りの延期が決定」という噂が在住日本人の間で広まっていますが、水祭りの延期はデマではないかと私は思っています。私の周りのミャンマー人は「そんな情報は聞いていない」と言っていますし、水祭りは延期できるような性質のものではない(新年その日にやらないと意味がない)ので。

 

(4月18日追記)

今年の水祭りは、本当に何もありませんでした。外に一歩も出てないから目で見たわけではありませんが、いつもは聞こえてくる爆音の音楽も聞こえなかったし、周りを歩いている人もいません。家の前で小規模に水をかけることすらしていませんでした。

 

村の人たちは、皆で僧院に集まるのですが、僧院も集まり禁止状態でしたので皆集まってなかったとのこと。ちょっと前までは「禁止されたって、水祭りは文化だからやるぜ!」と息巻いている人もいましたが、さすがに怖くて水をかけている場合ではなかったのだと思います。

 

チャイティーヨーパゴダへの足が無くなる(3月20日追記)

ゴールデンロックで有名なチャイティーヨーパゴダですが、山に登るためのロープウェイと乗り合いトラックが、3月20日を最後に終了となります。その後は、徒歩で登ることは可能とのことです。参拝客もかなり減少しています。

 

(3月24日追記)

シャン州のピンダヤ洞窟も閉鎖されているそうです。洞窟内は換気ができないので、とのこと。

 

ビーチ閉鎖(3月25日追記)

チャウンター、グエサウンのビーチが閉鎖となりました。3月26日から閉鎖開始です。

  

映画館・マッサージ店等閉鎖

(3月18日追記)3月16日から、映画館を閉めるように情報省から指示があったようです。町の小さな映画館については未確認ですが、ショッピングモールに入っている大きなシネマコンプレックスは、しばらくの間の閉鎖を発表しています。

映画館の売店のショーケースに白い布がかかっている無人の写真

タウンジーシティースクエアの映画館前の売店

 

(3月22日追記)

マッサージ店も閉鎖の指示が出たそうです。美容院やネイルサロン等は普通にオープンしています。

 

服屋・金屋等閉鎖(4月1日追記)

服屋や金屋など、不要不急と思われるお店の閉店も多くなってきました。国レベルで勧告は出されていませんが、州レベルやタウンシップレベルで閉店の指示が出ているようです。 ただ、スーパーや薬局等は閉まりません。

 

レストランでの飲食禁止(3月25日追記)

ヤンゴンやマンダレーでは、レストランは持ち帰り専用となっています。タウンジー周辺はまだ座って食べられます。→3月27日からタウンジーでも持ち帰りのみになりました。

 

五日市の変則的運用 (4月1日追記)

シャン州では、五日に1回市場がにぎわう五日市が開かれていました。とても混雑するので、タウンシップレベルで勧告が出され、五日市の日は市場を開くのが禁止となりました。しかし、食料品や生活必需品を購入するため、残りの4日間は販売可能となっています。五日に1回だった市場を五日に4回とし、分散させる作戦です。

 

長距離バスの定員削減(4月1日追記)

シャン州政府より勧告が出て、シャン州の長距離バス企業は、販売座席数を半分にするように言われています。そのかわり、料金は2倍にするとのことです。バスで過密になることを避ける作戦です。他地域でも同じような作戦が出てくるのではないでしょうか。

 

水祭り中は完全に運行を止めたバス会社がほとんどでした。

 

公務員の2チーム制(4月1日追記)

公務員の勤務が半分になっています。Aチーム、Bチームに分かれて、「今週はAチーム、来週はBチーム」というふうに働きます。チームが入れ替わるときは入念に消毒。どちらかのチームで陽性が出たとしても、もう一方のチームは働けます。

リモートワークが難しいミャンマーならではの作戦です。私の所属するTPAのタウンジー事務所でも、南シャンに陽性患者が出た時点で、AB作戦に切り替えたいと思っています。

 

見送り・お迎え人の空港立ち入り禁止(3月29日追記)

3月29日00:00より、ヤンゴンの空港に見送り人やお迎え人は入れなくなりました。空港に入れるのは、職員と航空券を持っている人のみになります。

 

水祭り中のCity Mart、Ocean、Market Place休業情報(4月5日更新)

ミャンマー在住者にとって心強い味方であるCity Mart、Oceanスーパーマーケット、Market Place。例年は水祭り期間中でも毎日オープンしていたと記憶していますが、今年は水祭り中は休業するそうです。

 

ちなみに、タウンジーのOceanは今のところ9時~21時まで通常通り営業していますが、Seasons Bakeryはコロナの影響を受けて、18時までの営業になっています。

 

水祭り中はレストランなども、デリバリー含めほとんどが休業するでしょうから、残留組の人は食料を事前に確保しておきましょう。停電があるので、冷凍庫が頼りにならないのが痛いです。6日間か・・・。

City Martの営業時間が載っている表

City Martの営業時間

Oceanの営業時間を書いてある表

Oceanの営業時間

Market Placeの営業時間が載っている表

Market Placeの営業時間

 

町中に消毒液を撒いている(4月7日)

一週間ほど前からだったと思いますが、ヤンゴンでもタウンジーでも、いろんなところで消毒液がまかれています。特に感染者が出たとかではなく、予防のために撒いているようです。スピーカーで「今晩薬を撒きます」と放送されています。

 

4月8日の町の様子(4月9日更新)

ミャンマー在住日本人トップブロガーのローカルさんが、町の様子を撮影してYou Tubeにアップされています。自粛ムードがよくわかります。


マジで自粛する2日前

 

出稼ぎ組を受け入れるフェーズに

出稼ぎ帰国者が戻ってくる!(3月24日追記)

外国に仕事に行っていたミャンマー人が続々と帰国してきています。その人たちがウィルスを持ち込む可能性が非常に高いと思います。最初の2例も、外国から帰ってきたミャンマー人でした。

 

外国からの帰国者があまりにも多いので、隔離用の施設は足りません。ミャンマー政府は、自宅での待機を義務付けていますが、どこまで徹底できるのか・・・。「家族や周りの人にうつさないために、自己隔離を!」と呼びかけたり、地域の村長的な人が見張るようにしているみたいですが。

 

私の住むシャン州でも、農村からタイに陸路で出稼ぎに行っている人が大量にいます。あまり帰ってきてほしくはありませんが、出稼ぎ先で仕事がなくなったので、彼らも帰ってくるしかありません。陸路での国境は、外国人向けには閉ざされていますが、ミャンマー人にはまだ開放されています。

 

出稼ぎの中には、正式な手続きを踏まずに不法に出国していた人たちもいます。そのような人たちは、帰ってくるときも不法な感じで帰ってくると思います(国境の川をこっそり渡ったり)。となると、そういう人たちは健康チェックも受けずにミャンマーに入ってくることになります。

 

もう外国人はほとんど締め切っているのですが、これからは帰国してきたミャンマー人が増えて、ウィルスも増えるのではないかと心配しています。

 

隔離用の施設を探し中(3月25日追記)

これからミャンマーには、大量の出稼ぎ組が戻ってきます。その人たちを14日間収容する施設が必要となります。

 

各地で、病院やホテルを隔離用施設として確保しはじめています。病院やホテルが足りない場合の施設として、当会のタンボジ農業畜産センターを使わせてほしいと、ニャウンシュエ町の町長的な人から打診がありました。当会のセンターでは、生徒もいるし、豚や鶏や野菜もあるので遠慮したいと返事をしました。なんだか、身近に迫ってきている感じがします・・・。

 

(3月29日追記)

タウンジー周辺では’、高校が隔離施設として使われることになっているようです。外国から戻ってきた人たちは、町や村にある高校で14日間待機してから自宅に戻れるようになります。各タウンシップごとに会議が開かれ、どの施設を隔離施設として使用するかネピド政府に届け出なければいけないようです。

 

(4月1日追記)

タウンジー周辺の村に、何人か出稼ぎからの帰国者が来ています。現在、各村の高校等で隔離されている最中。ナウンカ村では30人ほどいるとのことでした。食事は村の人がビビりながら運んでくれるそうです。

 

外国人患者の診療拒否をする病院が増えている (4月5日追記)

フランス人旅行者(ケース11~13)がSOSクリニックに行き、そこから感染が広がりました(看護師ケース15とその家族ケース17~20)。また、ケース16(ドバイ帰りの息子と同居していた母)が事実を隠して病院で診察を受けていたことなどがあり、病院が外国人や外国帰りの人に対して警戒心を抱いています。一人の陽性患者のために、多くの医療リソースが浪費されている状態です。

 

FBからの情報では、食中毒など全くコロナと関係ない症状で病院に行ったとしても、日本人(外国人)というだけで診察してもらえず、即ウェーバーギー病院送りになるケースがいくつかあるようです。

 

残留している日本人の皆さま、この時期に体調を崩すのは大変危険です。きちんと対応してくれる病院にかかるようにしましょう。東京クリニックが頼りになりそうです。ただ、病院に行く場合はブログに記載の注意をしっかりと読み、事前に連絡してから行くようにしてください(コロナではない場合)。

 

コロナが疑われる場合(37.5以上の発熱、呼吸器系疾患あり)は、その辺の病院に行ってはダメで、政府の指定病院に行かなくてはなりません。東京クリニックに電話で相談すると、政府の指定病院を紹介してくれるそうです(直接東京クリニックに行かずに電話ですよ!)。貴重な医療リソースを浪費しないために、ご協力お願いします。

mmclinic.tokyo

 

ヤンゴンで病院に行く必要がある場合(4月9日追記)

こちらの文書を参考になさってください。各医療機関の受け入れ態勢や注意事項が書いてあります。

JCCM様(新型コロナウイルスに関する在ヤンゴン日系医療機関からの情報提供) - Google ドキュメント

 

ロックダウン情報

ミャンマーは、一人の陽性が出ただけでロックダウンをかけてきます。ヤンゴンはかかっていませんが、州のほうが危ない感じがします。

 

日本では「ロックダウン」を「都市閉鎖」という意味で使用していますが、ミャンマー人の言う「ロックダウン」はちょっとニュアンスが違います。例えば「感染者があの店に来たから、あの店はロックダウンになった」と、店1店の閉鎖でもロックダウンという単語を使ってきます。なので、文脈を正確に読むことが大事になります。ミャンマー人の言うロックダウンは「コロナの影響で閉鎖した」という意味のようです。

 

チン州ロックダウン(3月25日追記)

3月26日より、チン州の町から町への移動が禁止されます。バスはなく、個人の車も禁止で、物資を運ぶ車だけ許されるそうです。チン州政府の決定です。まだ文章で確認していません。(これは、都市封鎖のほうのロックダウン)

当会の駐在員が南チンにいますので、本日急いで荷造りをして、バガンまで脱出しようとしているところです。情報を入手したのが15時ごろで、今日中に荷造りして出て行かなくてはならない・・・キツイ・・・。

 

(3月27日追記)

どうやらロックダウンは1人目が出たティディムのみのようです。南シャンのミンダはロックダウンから外れたことを確認しました。しかし、小規模の葬式を除いた全イベントの禁止など、厳しい制限がかかっています。

 

カロー・ピンダヤ・インレーがプチロックダウン(3月29日追記)

こちらは都市封鎖ではなく、プチロックダウンのほうです。3月28日に陽性が判明したフランス語ガイドとフランス人11人が、3月19日~22日に南シャンを訪問していました。その人たちが訪問したレストラン、お店、ホテルがロックダウン(閉鎖)となっています。町全体はロックダウンになっていません。閉鎖されている5か所はtweet参照。

 

私にとってはとても身近な場所です。。。Green Tea Restaurantも2月に行ったし、GIC1も泊まったことあるし、蓮織物のKo Than Hlaingは友人だし・・・(新聞では名前間違えてKo Than Naingと発表されてました)。幸いニャウンシュエは素通りだったそうで一安心です。

 

このフランス人ツアーご一行は、マンダレー周辺でも旅行しまくっています。日本人では考えられないほど長い日程のツアーでした。マンダレーは店舗閉鎖になっているかは私は確認できていませんが、おそらく彼らが訪問した場所は閉鎖されていると思います。フランス人ツアーの訪問場所は、こちらの記事で翻訳します。

www.ngomyanmar.com

 

スーチーさん「ロックダウンはまだ」発言(4月1日追記)

3月31日の会見で、アウンサンスーチーさんが「ロックダウンはまだない。コミュニティー隔離が必要ならば早めにお知らせする」と言いましたので、大規模ロックダウンはまだしばらくはなさそう。急激に都市間の移動を制限してしまうと、お隣のインドのように、労働者が歩いて帰るというカオス状態が出現することが予想されるからでしょう。他国の事例を参考にできるので、ミャンマーのCOVID-19が遅れ気味で本当にありがたい。。。

 

長距離バス停止は、まだなさそう(4月1日追記)

3月31日に、「ヤンゴンーマンダレー間の長距離バスが止まる」と噂が流れ、日本人の間にも衝撃が走りました。ミャンマー人もかなり騒いでいたようですが、どうやらデマのようでした。

この日の夜に、上記のスーチーさんの発言がありましたので、まだ長距離バスはしばらく生きていそうです。ただ、シャン州の事例のように、座席半分で料金2倍などという作戦がとられると思います。

 

(4月7日追記)

水祭り期間中はほとんどの長距離バスが止まる模様です。国内線の飛行機も運休ですので、地方から日本に帰国する人は要注意です。例えば、KBZは4月11日~18日まで運休です。

 

(4月18日追記)

水祭り後の国内線は、KBZはなんとか運行するみたいですが、他社は4月末まで運行がないようです。地方にお住まいの方はご注意ください。

 

水祭り中のヤンゴン・マンダレー・シャン外出禁止令(4月7日更新)

ヤンゴン

4月2日に、ヤンゴンの地方政府が出したレターによりますと、水祭り期間中(4月10日~19日)をStrict Stay Home Periodにするとのことです。医薬品や食料品の買い出しはOKだそうですが、その他は家にいるようにとのこと。

 

マンダレー

マンダレーはヤンゴンよりももう一段階厳しいレターが出ています。簡単に訳します。

 

マンダレー地方政府 2020年4月4日

マンダレー地域禁止命令

1)COVID-19は世界中で流行している。2020年4月3日までに、世界中で1017693人が感染し、53179人が死亡している。イタリア、スぺイン、アメリカ、フランスでは、最初に発生した中国よりも死者数が多くなっている。

2)COVID-19は、接触から感染するほかに、空気から感染するともWHOが発表している。空気感染(普通に会話するだけで感染する)ということを、多くの国も認めている。流行を防ぐために、Physical Distancingをとることが必要である。

3)そのため、マンダレー地方域では、絶対に必要な食品を販売する事業者、食品を生産する事業者、医薬品を販売する店、医薬品を生産する事業者、私立病院、ガソリンスタンド、発電事業者、銀行などの事業者は営業する。営業しない場合は法律に基づいて措置をとる。

4)マンダレー地方域では、上記の事業を除く、ホテル、モーテル、宿、Inn、建設事業、服屋などの事業すべてを4月6日24:00から4月21日24:00まで臨時閉店としなければならない。閉店しない場合は、法律に基づいて措置をとる。

5)マンダレー地方域へ物資を運ぶために出入りするトラックと普通の自家用車を除き、旅行者を輸送する車はすべて、パゴダ参りの車すべて、リゾート旅行の車すべて、自家用車(運転手含め7名以上の車)すべては、マンダレー地方域に出入りすることを、4月6日24:00~4月21日24:00まで一時禁止とする。

6)そのため、COVID-19の流行を防ぐことを国民の責任として考え、従うようにお願いしたい。

ドクターゾーミンマウン 地方域政府知事 マンダレー地方域

 

マンダレーのホテルに滞在している人がいたら、6日から宿泊できなくなってしまうので、ヤンゴンなどに出てくるしかなさそうです。自家用車が使えるのがまだ救いではあります。今後、ヤンゴンや他の都市もマンダレーに習ってくる可能性もあるかと思います。

 

シャン(4月7日更新)

私の住むシャン州でも外出自粛の指示が出ました。マンダレーみたいに「法律に基づいて措置をとる」までは言っていないのですが、まわりは割としっかり受け止めています。これが出る前から自粛ムードがすごく、閉店する店も多かったです。昼間明けてても18時には閉店するとか(普段は20時ごろ閉店)。

 

4月6日にシャン州政府が出したレターによると・・・(シャン州全域が対象)

4月7日00:01~21日24:00まで

1)旅行(行き来)を減らしなさい

2)食品、薬、燃料を切らさないために、物流は継続する

3)ホテル、モーテルは閉める

4)運動場、公園、滝、人々が集まるところに行くのを禁止

不必要に出歩かず、出るときはマスクをすることを要請する。

 

罰則などの規定は特にありませんので、ロックダウンというより自粛要請という感じです。ただ、これにより7日から長距離バスの多くが運休しています。ヤンゴンに行くバス、ロイコーに行くバスなど。Green Hillの野菜や卵もヤンゴンに送れなくなってしまいました。 タウンジー、ニャウンシュエ間のミニバスも無くなっているようです。今のところ、自家用車やバイクでの通行は可能です。

 

カヤー(4月9日更新)

(大使館のメールより)

4月6日付の声明で,4月8日から22日まで,同州内での食料品店,食品生産業,医薬品販売店,医薬品製造業,民間病院,ガソリン販売業,電力事業等必要不可欠な事業を除く全ての事業の停止,同州内での貨物車両と自家用車両(7人まで)を除く全ての車両の通行停止を命じています。

 

ザガイン地域政府(4月9日更新)

(大使館のメールより)

4月5日付の声明で,4月7日から21日まで,同地域内での食料品店,食品生産業,医薬品販売店,医薬品製造業,民間病院,ガソリン販売業,電力事業,銀行等必要不可欠な事業を除く全ての事業の停止,同地域内での観光車両の通行停止,医療や食料品購入といった必要不可欠な場合を除く外出の自粛を命じています。

 

マグウェ地域政府(4月9日更新)

(大使館のメールより)

4月7日付の声明で,4月10日から19日まで,同地域内での食料品店,食品生産業,医薬品販売店,医薬品製造業,ガソリン販売業,民間病院及び診療所,電力事業,建設業等必要不可欠な事業を除く全ての事業の停止,同地域内での観光車両の通行停止,他の地方に治療や葬儀で往訪する際には居住地区の行政局発行の証明書を携行すること,不要不急の外出の自粛,やむを得ない外出時のマスクの着用を要請しています。

 

カチン・モン(4月10日追記)

一次情報にあたれていませんが、カチン州やモン州でも外出自粛要請が出ているみたいです。

 

水祭り中の飛行機・長距離バス運行情報(4月10日追記)

水祭り中(4月10日~18日ごろ)は、ほとんどの飛行機、長距離バスの運行が止まります。例年は水祭り中でも運航していましたが、今年はCOVID-19の影響で運行自粛をするそうです。KBZとミャンマー航空が最後まで生き残っていますが、他の航空会社はほとんどお休み。最後の砦のKBZとミャンマー航空すら、全く運行しない日もあります。地方在住で、日本に帰国を考えている人はヤンゴンまで移動できない可能性があるので、十分に注意してください。

 

私の夫は航空券販売をやっていて、お店は年中無休で開けています。が、さすがに売るチケットがないので、4月10日からお店を閉店して家におります。

 

夜間外出禁止令(4月18日追記)

水祭りが終わったあとも、警戒は緩められません・・・。夜間外出禁止令が、ヤンゴン、マンダレー、ザガインで出ています。大使館からメール来ました。

 

ヤンゴン

(大使館のメールより)

1.ヤンゴン地域政府 ヤンゴン地域政府は17日付の声明にて、本日(4月18日)以降,夜10時から朝4時までの外出禁止を命じる旨発表しています。なお、当館からヤンゴン地域政府に直接照会し、全日空の運行には本件夜間外出禁止令が適用されないことを確認しています。

 

マンダレー

(大使館のメールより)

2.マンダレー地域政府 マンダレー地域政府は16日付けの声明にて,同地域の住民に対し,4月17日から当面,夜9時から朝4時までの外出を禁止する旨発表しています。

 

 

マンダレーだけ、夜9時からとちょっと早いです。そのため、いつも夜9時まで営業しているOcean Supermarketも、マンダレーの店舗は夜7時で閉店するとのことです。他の地域のOceanは、いつも通り夜9時までの営業です。

 

ザガイン

(大使館のメールより)

3.ザガイン地域政府 ザガイン地域政府は、4月12日から当面,夜10時から朝4時までの外出を禁止する旨発表しています。

 

ヤンゴンの一部で厳しいStay Home令(4月18日更新)

保健スポーツ省 38/2020

2020年4月18日

1)保健スポーツ省は、COVID-19の予防を行ってきたが、さらに予防を強化するために一部のタウンシップでさらなるStay at Home計画を徹底する必要がある。

2)そのため、ヤンゴンの以下のタウンシップに住む人々を対象に、Stay at Home計画をするように呼びかける。

 (ア)タウンオッカラッパ

 (イ)パベーダン

 (ウ)バハン

 (エ)マヤンゴン

 (オ)インセイン

 (カ)シュエピーター

 (キ)ラインターヤー

3)以上の7タウンシップにある家で、Stay at Home計画に含まれる人たちは、下記の規則を守らなければならない。

 (ア)自分の家にいなければならない(政府、組織、会社、工場等で仕事をする人は含まない)

 (イ)どうしても買い物に行く必要がある場合は、1人だけ行くこと

 (ウ)病院、クリニックに行く場合は、一家から2人まで行くこと

 (エ)家から出るときは、マスクをすること

 (オ)仕事のために出かける場合、送迎の車は地区を越えて移動することは可能。

 (カ)地区内で買い物のために車を運転する場合は、ドライバー以外に1名のみ、病院やクリニックに行く場合はドライバー以外に2名のみ乗車すること。

4)3条の(イ)(ウ)(カ)について、決められた人数以上の場合や、他の緊急のことのために必要な場合は、関係の地区の事務局に報告し、許可をもらってから行くこと。関係の地区の事務局の責任者や仕事のために行き来する人以外は、地区の外側や、地区の内側でも、行き来をしてはならない。

5)この命令に従わない場合は、感染症予防法に基づいて罰則を与える。

6)この命令は、2020年4月18日夜6時より適用される。

 

 

タウンジーの市場は分散型に(4月18日更新)

タウンジーの町の中心に、ミョーマ市場という大きな市場があるのですが、感染予防のために水祭り後も市場は開けないと、タウンジーシーピンより発表がありました。そのかわり、タウンジーの町の9か所を市場として利用します。その地区内の人のみ販売できて、村からタウンジーに販売に来ることは禁止。販売する人はマスクと手袋を着用することと、販売人と販売人の間隔を十分あけることが義務付けられています。

間隔をあけて野菜などを販売している人

タウンジーの簡易市場の様子(タウンジーシーピンFBより)

 

ロックダウンしてほしい!?(4月1日)

スーチーさんも言っていましたが、「早くロックダウンしてほしい」という声が国民からかなり上がっています。空港を閉鎖したのも「遅かった」と評価する人がけっこういるようです。

 

ミャンマー人は、「この国でコロナが蔓延したらヤバイ」と全員がわかっています。また、軍政が長く続いていましたので、上からの命令に文句を言わず従うことに慣れています。いろんなお店が閉店したり、経済的な打撃を受けたりしていますが「補償せよ!」との声は一切ありません(補償が無理なことは国民全員が知ってる)。政府は救済措置として、例えば観光業界などで、お金を借りれるようにしています。

 

国民と政府が一致団結してコロナに立ち向かっている様子を見ていると、日本が心配でなりません。ミャンマー政府のほうが、日本政府よりも圧倒的に信頼できます。民も協力的です。

まだどこか、他人事と思っていませんか?自分は助かると思っていませんか?

 

政府の支援策

食糧と電気代(4月7日更新)

スーチーさんの国家顧問事務所から発表がありました。

 

国家顧問事務所より2020年4月6日発表

水祭り休暇中に決まった収入のない人々のために、1世帯につき米8ピー、油50チャッター、塩50チャッター、豆1ビス、玉ねぎ(にんにく?)1ビスを10日から無料配布する。不要な配布、遅配、不正を防ぐため、政府とUMFCCI、福祉団体、ボランティア団体が協力して梱包、輸送、配布を行う。

国民、宗教組織、社会組織(大使館と国連除く)のために、4月は家庭用の電気料金150ユニットまで無料とする。

 

食糧支援を受けられる対象は、会社員ダメ、公務員ダメ、お店をやっている家族はダメ、土地持ち農民はダメなどと細かい規定があるみたいです。政府と民間の団体が協力してやれるのが素晴らしいですね!一方、日本はマスク2枚・・・。

 

古い情報 

ミャンマー感染者ゼロは本当か?(3月20日追記)

今のところ、ミャンマーは感染者ゼロと言われています。ただ、保健スポーツ省の報告(M語)を読むと、バゴー管区でお年寄りがそれっぽい症状で無くなっています(私が読んだのは2名)。その亡くなった方は、ネピドやマンダレーの病院を転々としていたそうです。今検査中ですが、もし陽性が出たら、一気にミャンマーはパニックになりそうな予感がします。パニックを恐れて、陰性と発表しているのかもしれません。→(3月21日追記)陰性だと発表出てました。

 

本当に感染者ゼロなら、映画館や学校を封鎖する必要はないはずです。「予防措置のため」と政府は説明し、多くの国民もその説明を受け入れているようですが、私なんかは「本当は感染者がいるから、イベントを禁止したのでは?」と疑ってしまう。。。

 

ミャンマーの中にいる人の感想(私や周りのミャンマー人)としては、「今のところミャンマーではゼロ!国外からウィルスが持ち込まれる可能性が高い」と思っています。なので、外国人を見るとどうしても近寄りたくない気持ちになってしまいます。ミャンマー人は穏やかな人が多いので、あからさまに差別的な発言をしたり、「帰れ!」と言ったりはしませんが、外国人観光客を見ると複雑な気持ちになるのは確かです。観光目的の方、お仕事でもあまり必要性が高くないと思われる方は、来ないほうが良いと思います。

 

ミャンマーの場合、2週間の自宅待機を義務などにされると、一番脆弱な層が死にます。日雇いの人や、市場で細々と日々の糧を得ている人などは、2週間も耐えられるのか・・・。日本も「経済がやばくなって死ぬ!」と言っていますが、途上国の貧困層はそれとは比較にならないくらい厳しい状況に置かれるかと思います。このまま「感染者ゼロ」で推移していってほしい・・・と切に願います。