NGOミャンマー駐在員のハリキリノート

ミャンマーのタウンジーという町で、国際協力をやっています。NGO活動、ミャンマーあれこれ、国際結婚育児ネタなど

世界一のスーパーフード「モリンガ」をミャンマーで入手せよ!

ミンガラーバー。

ミャンマー在住9年目、鈴木亜香里です。

 

普段は地球市民の会というNGO団体の駐在員をやっています。地球市民の会の活動は循環型農業(オーガニックみたいな感じ)の普及なので、職業柄、オーガニックなものが好きです。

以前は一時帰国の度に日本からオーガニック系の化粧品を山ほど買いこんできていましたが、最近は化粧品を手作りしています。化粧水はハトムギ・トウキ・甘草エキスを抽出したもの、クリームはモリンガクリーム。石鹸を手作りすることもあります。最近じゃ化粧もやめて、無駄に肌がきれいです。手作りだとめっちゃ安いから、家計も助かる!

 

ミャンマー在住の方、日本から化粧品を持ってくるのは重たくて大変ですよね。ミャンマーでも日本や海外の化粧品は手に入りますが、日本で買うよりだいぶ高いので、なんか負けた気がする・・・。

そこで、ミャンマー在住の方にオススメしたいのが、化粧品の現地調達!私のように手作りするまでいかなくても、ミャンマーで手に入るミャンマーならではの素敵な化粧品があるんです。

 

今日ご紹介するのは、「モリンガオイル」です。効果効能、製造方法、販売場所まで、ばっちり書きたいと思います!

モリンガって何?

ヒマラヤ地域原産のスーパーフードです。英語ではMoringaと言ったり、Drumstickと呼ぶことも(実が長くて、ドラムのバチに似ている)。ミャンマー語では、「タンタルン」と呼びます。可愛い名前ですね。

 

モリンガの葉:栄養満点!

このモリンガ、葉も実も花も食べられるんです。ミャンマー人は、葉をスープに入れたり、実をスープに入れたり(スープばっかり!)。葉を入れたオムレツも美味しい。実はちょっとスジがあるオクラみたいな感じです。ひよこ豆のスープによく入っているので、オクラと思って知らないうちに食べていたんじゃないでしょうか。

 

とても栄養が豊富です。ビタミンがバナナの○倍!ブロッコリーの○倍!とか言います。地球上にある食べ物の中で一番栄養がたくさん含まれているとか、実のオイルはあのクレオパトラも愛用していたとか!?(ホンマか??)。含まれる栄養素について詳しく知りたい人はググッてもらえると良いと思います。

 

ミャンマー人も経験からモリンガが栄養豊富なことをよく知っているようです。例えば、赤ちゃんが産まれたら、お母さんにモリンガ葉のスープを飲ませます。すると、おっぱいの出がよくなるそうです。パオ語ではモリンガを「鶏肉の木」と呼びます。鶏のスープを飲んだみたいに造血効果があるからそう言うみたいです。

モリンガ葉

モリンガの葉を選別しているところ

栄養豊富なモリンガは、JICAも注目しているらしく、マラウィなどのアフリカで、モリンガの普及活動が行われているそうです。私の知人も、青年海外協力隊のマラウィ隊員で、モリンガの普及活動をしていたと言っていました。詳しく知りたい人は、「モリンガ JICA」とかでググってみてください。

 

モリンガの実:貴重な化粧オイル

モリンガの実の殻をむいて圧搾すると、オイルを搾ることができます。このオイルは食べることもできますし、肌に塗ってもとってもいいんです!オレイン酸がたくさん含まれていて、抗酸化作用もあるとのこと。ヨーロッパの化粧品ブランドもモリンガオイルを採用しています。少量しかとれないために食用にするのは勿体ないので、多くは化粧オイルとして使われます。

洗顔後、肌に薄くモリンガオイルを塗ってから化粧水をつけると、化粧水の浸透がよくなります。髪の毛に少量つけるのも良いです。私は、鼻かぜをひいて、鼻のかみすぎでヒリヒリするときに鼻の下に塗っています。すぐにヒリヒリが治まるのでオススメです。子どもが肌荒れしているときにも塗ります。

 

食べる以外の活用方法:環境にイイ!

モリンガは食べたり、肌に塗ったりするだけではありません。なんと、環境にもとっても良い木なのです。二酸化炭素の吸収力がとても強く、普通の木の20倍もの二酸化炭素を吸ってくれるんだそうです。地球温暖化防止のために、とっても心強い木です。

また、水質浄化効果もあります。実がネチャネチャするのですが、そのネチャネチャで水の中の汚れを吸着してくれるそうです。

いろいろと役に立つモリンガ!素晴らしいですね。

 

モリンガオイルの搾り方

ここで、モリンガオイルの搾り方を見てみましょう。当会のタンボジセンターで搾油している様子です。

 

茶色い殻をむく

モリンガの実は、「ドラムスティック」と呼ばれるように、長くて固いさやの中に実がたくさん入っています。農家さんから、さやからとりだした茶色い殻つきの種を買ってきます。

搾油するときに、茶色い殻をむいて中の白い種を取り出します。この殻むきがけっこう大変です。茶色い殻はつぶしつつ、でも中の白い種はつぶれないような絶妙な力加減でつぶして、丁寧にむいていきます。手作業で、かなり時間がかかります。

モリンガの殻むき

皆でわいわいと殻をむいているところ

 

白い種を搾る

白い種が準備できたら、搾油機にかけます。Amazonで2万円ちょっとで買った搾油機です。

ひまわり油や菜種油を搾る際には大きな搾油機を使いますが、モリンガの場合は種がネチャネチャと粘り気が強いため、大きな搾油機は詰まって動かなくなってしまいます(経験済み)。ということで、この小型の手動搾油機を使用しています。

搾油機

搾油機を椅子にくっつけてます

搾った後のカスがとにかく粘って固いので大変です。アルコールランプで少し加熱して、搾りかすが出てきやすいようにしています。でも、オイル自体は熱せられていない、コールドプロセスです。作業に慣れたスタッフがゆっくりと根気よく、搾油機のレバーを回します。1時間で200ml程度しか搾れない、貴重なオイルです。

 

不純物を取り除く

搾った後のオイルは、ホコリが入らないようにして4日~1週間ほど置きます。すると、不純物が沈殿してきますので、上澄みのみを製品とします。種が新鮮なほうが不純物が少なく、種が古くなると不純物が増えるとのことです。

モリンガオイル

手前が新鮮な種で搾ったオイル。奥は古い種で搾ったオイル

 

ヤンゴンに送り、店頭へ

オイルが出来上がったら、ヤンゴンのgreenhillに送ります。お店のスタッフが小瓶に詰めて、店頭に並びます。

1瓶30ml入りで20,000ks(1,500円弱)で販売しています。この価格を高いと思われるかもしれませんが、手間を考えるととても安いということがお分かりいただけるかと思います。少しネットで検索していただければわかりますが、日本ではこの倍以上の価格で売られています。greenhillより安い価格で販売されているメーカーは、おそらくないと思いますよ(私は見つけられませんでした)。

  

モリンガ製品を買うと起こる良いこと

環境のため

上にも書きましたが、モリンガは二酸化炭素をたくさん吸収してくれます。地球温暖化のためにとても良い植物なのです。私たちがモリンガ製品をたくさん買って需要が伸びれば、それだけモリンガをたくさん植える人が出てくるので、地球のために良いはず!

地球市民の会は、環境系の助成金をいただいて、村と協力して植林をすることがよくあります。その際、なるべくモリンガやアボガド、ミカン、コーヒー等のお金になる木を選んで植樹をするようにしています。お金にならない木だと、農家は木を切ってしまうのですが、お金になる木だとしっかり育てようとしてくれるからです。

これまで、インレー湖周辺にモリンガの木を30,000本以上植樹してきました。残念ながら環境に合わずにうまくいかなかった地域もありますが、うまくいった地域からはこれからどんどんモリンガの葉や実がとれるようになっていきます。実は当会が農家から買い取り、オイルにして販売していくつもりです。実の売り上げの一部を村で貯めて、植樹用の基金にしてもらうことになっています。

モリンガ挿し木

モリンガは挿し木でも増やせます。挿し木用の枝を準備する様子。

 

農家のため

上述のように、農家と協力してモリンガの植樹を進めています。農家は、モリンガは葉や実を自分で食べることもできるし、地球市民の会に実を販売して収入を得ることもできます。トウモロコシ等の主要作物が値下がりした際にも、モリンガで安定した副収入を得られるようになります。

 

地球市民の会のため

地球市民の会のモリンガ製品を購入していただくことで、一部は当会の事業収入となります。つまり、製品を買うことで地球市民の会を応援することができるんです!安い月給で頑張っているスタッフが楽になるように、応援よろしくお願いします(笑)。モリンガの売り上げが給料になるわけじゃないけど、売れると嬉しいです。その分、活動を広げていくこともできるので。

 

あなたのため

ミャンマー産の素晴らしいモリンガ製品を、日本よりお得な価格で買えてしまうなんて、「ミャンマー在住で良かった」と思う数少ない(!?)瞬間ですね。ご自分用にも、お土産用にも、ぜひゲットしてください。greenhillで販売しています。

日本にいる方むけの販売は、まだできていません。生産量が少なくて、まだ輸出まで行けていないので・・・。ゆくゆくは日本でも販売したいという野望はあります。地球市民の会が行うイベントでは販売しますので、地球市民の会の本部がある佐賀の方はお楽しみに!東京の方は、来年のミャンマー祭りを待っていてください。

 

商品紹介

モリンガオイル

30ml 期間限定 15,000ks (通常価格 20,000ks)

オイルはちょっと青くさい香りがするので、香りが気になる人はエッセンシャルオイルなどを加えると良いかもしれません。

※今年度分、残りわずかです。今ある分が終了したら通常価格になってしまいますので、お早めに!

モリンガオイル、モリンガクリーム

モリンガオイルとモリンガクリーム

モリンガクリーム

20g 12,000ks

選べる香りいろいろ

使いやすいように、モリンガオイルにミツロウとエッセンシャルオイルを配合したクリームも販売しています。いろんなエッセンシャルオイルを使っているので、お好みで香りを選んでください。リップクリームやハンドクリームとして、鼻炎時に鼻の下に塗る用として、お好みでどうぞ。

 

モリンガ茶葉

20g 2,500ks

モリンガの葉を乾燥させたお茶です。お湯を注いで飲んでください。抹茶のような飲みやすい味です。腸を活発にする効果があるので、あまり濃くしすぎると、効きすぎてお腹を下すのでご注意!便秘の方にオススメ。茶葉もパウダーも栄養満点なので、青汁感覚で飲むのも良いです。

モリンガ

モリンガリーフとモリンガパウダー

モリンガパウダー

50g 5,000ks

30g 3,000ks

モリンガ茶葉を使いやすいようにパウダー状にしました。耳かき1杯程度にお湯を注いでお茶にしても良し、ホットケーキやヨーグルトに混ぜても良し!抹茶のような風味で使いやすいです。漢方薬みたいに飲んでもいいです。

日本でも九州や沖縄でモリンガの栽培がおこなわれています。日本では気候の関係で実がならないので、茶葉やパウダーが販売されています。日本のモリンガは少しピリピリと辛いです。モリンガの和名は「ワサビノキ」なのですが、そう呼ばれるのも納得。でも、ミャンマー産のモリンガはピリピリせずに飲みやすいです。ぜひ日本のものと飲み比べてみてください。

 

greenhill

以上の商品は、グリーンヒルでお買い求めいただけます。

リンクの一番下に地図や営業時間が載っています。

greenhillmm.com

 

ミャンマーチョコレート

他にもテンションが上がるお土産売ってるよ!