NGOミャンマー駐在員のハリキリノート

ミャンマーのタウンジーという町で、国際協力をやっています。NGO活動、ミャンマーあれこれ、国際結婚育児ネタなど

里親制度、奨学金、チャイルドスポンサーシップ系寄付を徹底比較!

ミンガラーバー。

地球市民の会のミャンマー駐在員、鈴木亜香里です。

 

当会では、ミャンマーとスリランカで奨学金事業を行っています。私はミャンマーの奨学金の現地担当をしています。支援する子供を選んだり、奨学金を手渡したり、手紙の翻訳をしたりしています。

 

当会は奨学金事業以外にも、いろんな事業をやっていますが、一番心がほっこりして楽しくなるのが奨学金事業です。手紙の翻訳は大変だけど、涙が出てくるくらい感動する手紙も中にはあったりして・・・翻訳しながら泣く私(笑)。

 

私は地球市民の会の奨学金事業がとても好きなのですが、「はて、他団体の奨学金事業はどういう感じだろう?」と思ったので、比較研究してみました。

 

里親制度、奨学金、チャイルドスポンサーシップなど、「途上国の子供の教育支援をしたい」「手紙の交換をしたい」と考えている方に参考になるかと思います!

 

研究の範囲

里親制度、奨学金、チャイルドスポンサーシップ等の単語でgoogle検索をかけ、ヒットした団体のwebサイトを読みました。日本国内ではなく、海外の子供を支援対象としている団体に限定しています。

 

日本の寄付者と、途上国の子供をマッチングし、子供のプロフィールが届いたり、手紙のやりとりができる支援形態をやっている団体をピックアップしました。子供の支援でも、マッチング制度がない団体は除外しています。

 

webを読んだだけですので、私の理解が不十分だったり、誤解している部分もあるかと思います。実際に支援を検討する際は、各団体にお問い合わせください。

 

比較ポイント

今回、主に注目した点はこちら

  • 支援したお金は何に使われるか
  • 月額
  • 支援期間
  • 子供との交流

特に、支援したお金が何に使われるかが一番重要だと感じましたので、3つに分類してそれぞれ紹介していきます。

 

子供に直接お金が渡る場合もあれば、子供が属するコミュニティーの開発支援に使われる場合もあります。子供が生活する孤児院等の施設運営費になる場合もあります。使途を誤解して申し込んでしまうと「こんなつもりじゃなかった・・・」となりますので、よく見るようにしましょう。

 

その他の検討事項

今回は研究していませんが、実際に支援をするとしたら以下の点にも注目すると良いかと思います。

  • 支援対象国(ミャンマーがいい!とかあれば)
  • 法人格は何か(認定NPO法人だと、控除が受けられます)
  • 信頼できる団体か(webやSNSが稼働しているか、会計報告など見られるかなど)
  • 手軽に寄付を続けられるか(引き落とし、クレカ利用など、寄付を自動化できるといちいち振り込まなくていいので楽です)
  • 事務局スタッフの対応は好感が持てるか
  • 現地に駐在員がいるのか、現地のローカル団体に委託しているのか、年1度訪問した際にお金を渡しているだけなのか
  • 子供に会いに行きたい場合に対応してくれるか(団体のツアーを申し込まないといけないのか、個人ツアーでも行けるのか、行ける場所なのか)

 

支援したお金は何に使われるか

コミュニティーを支援する

子供を直接支援するのではなく、子供が属するコミュニティーに対する支援を行う団体をここにカテゴライズしました。子供個人にお金が渡るわけではありません。子供の教育だけでなく、村の給水、保健衛生、農業など、包括的な開発を行うためにお金が使われます。

 

寄付者には子供がマッチングされます。子供は、コミュニティーの代表として、寄付者に感謝のメッセージを書いてくれるようです。

 

直接子供にお金が行くよりも少し距離が発生するので、子供がどこまで寄付者の気持ちを感じてくれるのか気になります。子供にどう説明して理解してもらい手紙を書いてもらうか、団体の力量が問われるでしょう。

 

「スポンサーシップ」「サポーター」などという名称がよくつかわれています。規模の大きな団体、有名な団体、海外アライアンスのある団体が多く、webサイトも洗練されています。支援金額は、月額4,000円~5,000円くらいが多くて高め。支援期間は寄付者がやめない限りずっとです。

 

ワールドビジョン「チャイルド・スポンサーシップ」

一番の有名どころです。ここは、宣伝広告費をかなりかけることでもNGO業界内で有名です。

1日あたり150円の支援で途上国の子供たちに希望を

 

月額:4,500円

支援期間:ずっと

子供との交流:年1度、写真付き成長報告が届く。子供に手紙を送ることができる。支援地訪問可。

 

プラン・インターナショナル(プラン・スポンサーシップ)

https://www.plan-international.jp/join/sponsor/

月額:3,000円、4,000円、5,000円から選べる

支援期間:ずっと

子供との交流:1年~1年半に1度、チャイルドや地域の近況報告が届く。子供に手紙を送ると返事が来る。支援地訪問(コミュニティー訪問)可。スタディーツアーはなし。

 

チャイルド・ファンド・ジャパン(スポンサーシップ・プログラム)

www.childfund.or.jp

月額:4,000円

支援期間:ずっと

子供との交流:年に1回、チャイルドから季節のカードが届く。年に1回成長記録が届く。子供に手紙を送ることができる。支援地訪問については記載なし。

 

ハンガーゼロ(チャイルドサポーター)

child.jifh.org

月額:4,000円

支援期間:ずっと

子供との交流:年に1回、成長記録とクリスマスカードが届く。子供に手紙を送ると返事がくる。チャイルドサポーターのツアーやサマーキャンプに参加すれば子供に会える

 

グッドネーバーズ・ジャパン(子供サポーター)

www.gnjp.org

月額:4,000円

支援期間:ずっと

子供との交流:年に1回、手紙と写真付きの成長報告が届く。手紙のやりとりができる。会いに行ける。

 

アジア協会アジア友の会(アジア里親の会)

このカテゴリーの中では一番金額が低いです。ぶっちぎりで低い。

https://jafs.or.jp/action/support-for-education/sato-oya/

 

月額:1,666円(年間20,000円)

支援期間:ずっと

子供との交流:年に1回ほど、成長記録、写真、手紙や絵が届く。手紙のやりとりができる。会いに行けるかは記載なし。

 

子供を直接支援する

 いわゆる「里親」「奨学金」と聞いてイメージするのがこのカテゴリーです。子供の教育のため、学校に通うために、その子に直接使われます。「1対1で、その子を直接支援したい!」という方にお勧めです。子どもを直接支援したい派の方が、間違ってコミュニティー支援(スポンサー、サポーター系)にしちゃうと「コレジャナイ感」になりますので注意!

 

スポンサー、サポーター系に比べて、支援金額が低い団体が多いです。また、全国的に有名な団体ではなく、小さく活動している団体が多い印象。

 

webサイトも、若干ダサい系が出てきます(うちも人のこと言えない・・・)。逆に言えば、webや広報にお金をかけずに支援に重点を置いているとも言えます。しっかり活動している団体はありますので、webの印象にだまされずに判断したいものです。

 

民際センター(ダルニー奨学金)

国によって、現金支給だったり、現物支給だったり異なるみたいです。現金支給の場合は、買ったものを報告する決まりになっているらしい。寄付金は制服や学用品に使われます。

かなり管理が大変そうですが、月額は安いです。手紙のやり取りがないっぽいので、安いのでしょうかね。この人数に手紙のやり取りしてたら、この金額じゃ無理と思います。子供の写真と報告書はもらえます。

www.minsai.org

 

月額:1,200円

支援期間:ずっと、入学から卒業まで、1年のみを選べる

子供との交流:年に1回、写真と報告書が届く。手紙のやりとり、会いに行けるかは記載なし。

 

さいたまユネスコ協会(奨学里親プロジェクト)

この記事で紹介する中で、一番月額が安いです。奇跡の月額1、000円以下!!しかも認定NPO法人なので、控除が受けられますから、実質負担額はもう少し安くなります。

 

こちらが安くできる秘密は、生徒の選抜、資金管理を現地の校長に依頼しているからでしょう。校長がしっかりしていると良いのですが、人事異動とかでやる気のない校長に当たったら大変そう・・・。

また、手紙も英文にして、翻訳コストを節約しています。webも手作り感あふれる感じです。

 

www.unesco.or.jp

月額:716円(年間8,600円)

支援期間:ずっと

子供との交流:年に1回、手紙・絵・写真が届く。手紙(英文)を送ることができる、会いに行けるかは記載なし。

 

世界平和女性連合(里親制度、ミャンマー・サポート・プラン)

世界平和女性連合は、いろんな国で奨学金を実施しているようですが、年によって募集する国が違うみたいです。国によって制度や金額も異なるみたい。今はタイとミャンマーを募集中の様子。

wfwp.jp

ミャンマー・サポート・プランについて見てみましょう。こちらのpdfです。

https://wfwp.jp/wp-content/uploads/2018/12/2018myammersatooya.pdf

こちらも金額が安いです。年間15,000円で、うち3,000円は管理費(通信費、翻訳料、交通費)とのこと。ほとんど現地の日本人がボランティアでやられている感じなのでしょうか。生徒の選抜は学校がしてくれるみたいです。学校のやる気に左右されるのが心配ですが、現地の人たちの真心で支えられている感じ。

 

月額:1,250円(年間15,000円)

支援期間:きまりなし

子供との交流:写真・手紙の交換・年1回の訪問ツアーあり。

 

国際協力の会MIS(ミャンマー孤児支援プロジェクト)

このカテゴリーにしては、少しお高めの月3,000円。現地駐在は置いておらず、訪問する形で支援しているようです。理事にジャパンハートの吉岡先生がいる!

 

余談ですが、地球市民の会と同じ佐賀の団体ですね。佐賀の人たちはたくさん戦争中にミャンマーに行っていますので、佐賀とミャンマーのつながりは深いのです。

npo-mis.org

 

月額:3,000円

支援期間:記載なし

子供との交流:年2回の近況報告手紙が来る。手紙の交換、会いにいけるかについては記載なし。(ヤカイン州は情勢不安定なため、難しそう)

 

地球市民の会(ミャンマー・シャン奨学金)

はい、私の団体です。ミャンマーでは、自分の住んでる村から通える範囲に高校がないことが多いです。民間の寮もあるけど、親の年収くらいかかったりするので、貧しい家庭は難しい・・・。そういう子供が行くのが、「パラヒタ」と呼ばれる孤児院のような、僧院のような施設です。孤児じゃなくてもパラヒタに住むことができ、学校に通えます。

雑魚寝の部屋

子供たちが集団生活をするパラヒタ

こちらの奨学金では、パラヒタに住む子供を支援します。奨学金の一部はパラヒタの運営費として、一部は子供のお小遣いとして、学用品や制服を買うために使っています。子供に直接渡る+施設の運営費にもなる、ハイブリット型の支援形態です。

 

当会の奨学金の特徴は、期間が決まっていることです。一人の子供が高校入学してから卒業するまでの3年間です。他のスポンサーシップや里親制度は期間が決まっていないようですが、期間が決まっているほうが始めやすいですよね?もちろん、卒業後に新しい子をまた継続してくださるさとおやさんが多いです。

 

あとは、私が現地でフォローしているので、現地フォローは任せろ!!です。

 

www.terrapeople.or.jp

 

月額:2,000円

支援期間:3年間(高校1年生~3年生の3年間)

子供との交流:年2回の近況報告の手紙が来る。手紙の交換ができる。ミャンマー語⇔日本語の翻訳付き。個人旅行でも、スタディーツアーでも会いにいける。

 

日本人のおじさんがミャンマーの女子高校生にプレゼントを渡している

さとおやさんがスタディーツアーに参加して、さとごに会ったときの写真

 

子供が生活する孤児院やセンターを支援する

孤児院やセンターなど、子供が生活する施設の運営を支援する寄付です。子供と寄付者のマッチングがされ、交流はできますが、子供に直接お小遣いが渡されるわけではないです。施設の運営費、食費、医療費、教育費、施設修繕費などに使われます。

 

実はこの形態が一番、子供のフォローがしやすいです。というのは、その団体が運営しているセンターなので、現地駐在が毎日のようにそこにいて、子供を見ているわけです。子供に里親さんのことをたくさん説明する機会があります。また、駐在員がいる場合が多いので、子供に会いにいくのも行きやすいと思います。

 

地球市民の会(ミャンマー・シャン奨学金)は、ハイブリット型なので、実はこちらのカテゴリーでもよいかなと思いましたが、お小遣いもあげることになっているので「子供を直接支援する」のカテゴリーに入れました。

 

ジャパンハート(Dream Train里親)

ミャンマーのヤンゴンにあるDream Trainという孤児院です。代表の吉岡先生は超有名ですね。立地的にも訪問しやすいです。

www.japanheart.org

月額:5,000円以上

支援期間:里親としてご支援いただく日から、子どもが就職し自立が可能な給与を得られるまで

子供との交流:年2回の成長記録。手紙を送ることができる。いつでも会いにいける(要申し込み)。

 

地球市民の会(ミャンマー・タンボジ奨学金)

はい、私の団体です。ミャンマーの高校生に循環型農業を教えるタンボジセンターの運営をしています。子供たちは、近くの高校に通いながら、農業やリーダーシップなどを学び、将来の農村リーダーになるために頑張っています。生徒は各学年6名です。

 

このタンボジセンターの運営費を、こちらの奨学金で集めています。ただ、人数が少ないので、1人のこどもに対して10人のさとおやさんをマッチングする形をとっています。(おひとりで2口~10口支援くださる方もいらっしゃいます)

 

地球市民の会のスタディーツアーでは必ず訪問しますし、個人でもミャンマー観光のついでに訪問しやすい位置にあります。センター長(ミャンマー人スタッフ)がFacebook大好きなので、子供たちの写真をFacebookでちょいちょい見ることができるのも楽しいです。

 

月額1000円で安いですし、期間も3年間と決まっているので始めやすいです。当会は認定NPO法人ですので、控除も受けられます。年間60口しか募集できないので、お早目にどうぞ。今年分もすでに半分は埋まっています。私がフォローするので、そのへんもご安心ください。

www.terrapeople.or.jp

 

月額:1,000円

支援期間:3年間(高校1年生~3年生の3年間)

子供との交流:年2回の近況報告の手紙が来る。手紙の交換ができる。ミャンマー語⇔日本語の翻訳付き。個人旅行でも、スタディーツアーでも会いにいける。

 

タンボジセンターについては、こちらの記事も参照ください。奨学金をもらった子供がどう成長したかを書いています。

www.ngomyanmar.com

 

自転車をもって立つミャンマーの高校生

高校に通うタンボジセンターの子供たち

 

この記事が皆様の支援先選びの参考になれば幸いです。(どうせなら、地球市民の会を選んでいただくと、もっと嬉しいです)