インパクト投資は、寄付よりも気軽にできる！ - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート

ミンガラーバー！

ミャンマーで国際協力をやっています、鈴木亜香里です。

以前、こちらの記事でインパクト投資について書きました。

ノーリスク・ハイリターン！？「インパクト投資」を実際にやってみた！ - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート

このたび、投資したファンドから分配金が入ってきました。こちらは寄付感覚で一口購入しただけで、分配金なんて全く期待していませんでしたが、お金が入るとやっぱり嬉しいものですね。

分配金が入ってきたことで、インパクト投資の理解度が私の中で変化しました。インパクト投資、想像以上に面白いです。

分配金が返ってきた！
インパクト投資をやってみよう！

分配金が返ってきた！

私が投資したのは、「LIPミャンマーMJI貧困削減ファンド1」というものです。

LIPミャンマーMJI貧困削減ファンド１｜セキュリテ

一口31,500円を購入しました。

私や他の投資家さんが出したお金は、ミャンマーの農村に住む主に女性たちに、マイクロファイナンスを提供するための原資となりました。

そしてこのたび、分配金が返ってきたのです！

第一回目の分配金は、1,623円でした（源泉徴収後）。

自分が出したお金がミャンマーの人の役に立ち、しかも一部戻ってきたのです。まだ第一回目の分配なので金額は少ないですが、これから何度か分配金が入るみたいです。元本割れするリスクももちろんありますが、最初に私が出した31,500円よりも多く戻ってくる可能性もあります。（というか、そもそも投資家が得するように、事業をする側は頑張って利益を出そうと活動されています）

私は寄付する感覚で31,500円を出したので、戻ってきたことに本当に驚きました。そして、今回気づいたこと。

以前の私は、寄付とインパクト投資が似ていると思い、比較して考えていました。でも、今回気づいたのは、「インパクト投資と比べるべきは、銀行預金、または普通の投資だ」ということです。

インパクト投資と寄付

これまで、私はインパクト投資のことを、寄付の変形版だと捉えていました。クラウドファンディングに似ているイメージです。クラファンのリターンの代わりに、インパクト投資では分配金がもらえると思っていたのです。

この考え方だと、「最近いろんなクラファン支援してるし、寄付もいっぱいしているから、インパクト投資はやめておこうかな・・・。お財布厳しいし」となってしまいます。実際、私はそう思って、インパクト投資は1つしかしていませんでした。

しかし、インパクト投資は、投資ですからお金が返ってくるんです。社会的に良いことをするためにお金を出すので寄付と似ていますが、実は違うんですね。

インパクト投資と銀行預金

銀行に普通に預金をしていても、利子はほとんどつきませんよね。銀行にお金を置いておくよりも、インパクト投資をしたほうがお金が増えるんです。（もちろん元本割れのリスクはありますが）

インパクト投資では、自分の投資したお金が社会をよくするために使われて（社会に良いインパクトを与え）、ちょっと増えて戻ってきます。

投資をする方はよく「お金を働かせる」という言い方をしますよね。インパクト投資では、「私のお金さん、社会をよくするために働いておいで～」と旅をさせることができるんです。そして、ちょっとパワーアップしてお金が戻ってくる！

銀行に預金が大量にあるならば、少しインパクト投資に回すというのはぜんぜんアリ！「どこに寄付しようか、クラファン支援しようか、インパクト投資にしようか」ではなくて、「銀行に預けておくよりは、インパクト投資でもしておくか」という感覚が正しのかなと思います。

インパクト投資と普通の投資

銀行に置いてあるお金を投資に回したいと思ったとき、普通の投資もインパクト投資も一緒にやると良いと思います。「投資は分散させるのが良い」とよく言われますよね。インパクト投資だけに集中させるのも、自分のお金を増やすという意味では良くないのかなぁ・・・と。分散という意味で、インパクト投資をやってみるのがおすすめです。

また、インパクト投資をやると、「自分のお金がどう役に立ったのかな？」と、お金の使い道に関心を持つようになります。お金がどう増えたかだけでなく、どのように役立ったか、喜んでいる人の声などもレポートで教えてもらえます。

普通の投資だと、お金が増えたかどうかばかりに関心がいってしまいますよね。インパクト投資だと、社会のことにも関心を向けることができます。