NGOミャンマー駐在員のハリキリノート

ミャンマーのタウンジーという町で、国際協力をやっています。NGO活動、ミャンマーあれこれ、国際結婚育児ネタなど

コロナ禍での出産、良かったことと残念だったこと

ミンガラーバー。

ミャンマー在住10年目、鈴木亜香里です。

 

2020年10月14日に、ミャンマーで第三子を出産しました。出産記はこちら↓

三人目出産記(VBACで肉まんの恨みを晴らす) - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート

 

コロナ禍での出産で、いろいろと不安はありましたが、良かったこともありました。コロナ禍出産は、通常時とどのように違ったのか、振り返ってみたいと思います。

 

コロナ禍出産で良かったこと

今回の出産は、コロナと共にありました。妊娠判明が2月。コロナでミャンマーが鎖国し始めたのが3月です。

 

妊婦がコロナにかかると胎児はどうなるのか、出産時にコロナになったらどうするのか、などと不安はありましたが、あまり考えすぎないように努めました。

 

いつも来る義母が来れなくなった

第一子、第二子の出産のときは、ヤンゴンに住んでいる義母が手伝いに来てくれました。手伝いに来てくれるのはありがたいのですが、1回来ると4か月くらいは居座るので・・・。狭い家で、おギボと長期間同居というのはかなりツライです。特に第二子のときはイライラしてしんどかった。

 

三人目が欲しいと思いつつも、なかなか踏み切れなかったのは、おギボとの同居が嫌だったという理由もありました。手伝ってもらって文句言うなという感じですけど。(あとは、帝王切開の麻酔が気持ち悪くて・・・もう一回やるのは嫌だなぁと思っていました)

 

おギボは今回も手伝いに来ると言っていたのですが、9月ごろからミャンマーでコロナの状況が悪化。国内移動ができない状態になりました。もちろん、おギボも来られないことに。

 

ヘルプがないのは大変ではありますが、私も子育て3人目だし、お手伝いのアンティーもいるし、なんとかなると思いました。コロナ禍のおかげで夫の仕事(航空券代理店)も暇ですので、夫も戦力になってくれました。

 

お見舞いが来ないので楽

コロナのため、病院へのお見舞いは厳しく制限されていました。入院する本人+1名だけが来院を許可されます。

 

長男を出産したときは、義母の友人たちがたくさんお見舞いに来て、休むことができずにとてもしんどかったです。今回はお見舞いゼロ!ゆっくり体を休めることができました。

 

病院が空いている

コロナ禍とはいえ、私の住んでいる地域はコロナ患者がまだ少なかったです。また、コロナ患者は政府の病院に収容されるため、私が出産した私立の病院にはいません。

 

他の病気の患者も、コロナが怖くて、めったなことがない限り病院に近づきませんので、病院がとても空いていました。いつもはなかなか病室がとれなくてヤキモキするのですが、すぐに開いている病室を準備してもらえました。

 

入院期間は4泊のみ

上の二人のときは1週間近く入院していましたが、今回はコロナ禍ということで、4泊のみの入院となりました。1泊目は陣痛が来そうだからと早めに入院したので、産後は実質3泊でした。

 

入院期間が短くなったおかげで、入院費用も安く済みました。これまでで一番安い入院費用となりました。

(入院費用については、また別に詳しい記事を書こうと思います)

 

夫の仕事が暇になり、子育て戦力に!

夫は航空券の代理店を経営しています。ミャンマーでは、コロナで国際線は全線止まっていますし、10月は国内線もすべて止まっていました。なので、夫の仕事が暇になりました。

 

ミャンマーの病院では食事が出ないので、家から食事を運んでもらわなければなりません。上の子たちのときは義母が運んでくれていたのですが、今回は義母はいない・・・。ですが、夫が暇になったので、毎回食事を持ってきてくれました。(夫が来られない場合は、Food Pandaというデリバリーサービスを使おうかと思っていましたが、使わずに済みました)

 

退院後も、いつもより早めに店を閉めて家に帰ってきてくれたので、子育てを手伝ってくれたり洗い物をしてくれたりして助かりました。

 

世間から取り残される感が少ない

出産することで仕事を休まなければならず、やりたいことがあっても、毎日の子供のお世話に追われて時間がない・・・。どんどん社会からおいていかれるような気がして、「こんなことでいいのだろうか?」と不安になる・・・。産後のママあるあるですよね。

 

今回は、コロナで世間も止まっているので、「自分だけが止まっているわけではない」と思えます。子育てでずーっと家にひきこもっているのですが、世の中の人々も、旅行にも行けずひきこもっていると思うと、取り残された感が少ないです。「子供が小さいから旅行できないなぁ」と思いますけど「コロナで全員旅行できないなぁ」ですからね。良いタイミングで出産できたと思います。

 

新生児と4歳児

お兄ちゃんと

コロナ禍出産で残念だったこと

残念だったことも少しはありました。良かったことと比べると少ないです。

 

病院に来られるのは付き添い1名まで

コロナのため、病院には患者と付き添い1名だけが来られる制度になっていました。第二子のときは長男とお手伝いさんが、毎日お見舞いに来てくれていたのですが、今回子供たちは病院には来られないことに。数日間上の子たちと会えなかったのは寂しかったですし、早く上の子たちに弟を見せてあげたかったなぁと思います。

 

問題は出産時でした。お手伝いさんがいてくれている時間に出産であれば、上の二人をお手伝いさんにあずけて、夫は出産に立ち会うことができます。でも、お手伝いさんがいない時間だったら、夫は上の二人を見ないといけないため、立ち合い出産ができない・・・。一人だと心細いので、できれば夫に立ち会ってもらいたいなと思っていました。

 

結果、夜中の子供たちが熟睡している時間に生まれたため、夫は子供たちを家に置いて病院に駆けつけてくれました。無事に立ち合い出産ができ、残された上の子たちも、寝ていたので怖い思いをすることもありませんでした。 

 

日本の出産グッズを買えなかった

授乳ブラとか、赤ちゃんの服とか、出産に関するいろんなグッズがありますよね。以前は、私の住むタウンジーでは良いものが手に入らず、日本から買って持ってきていました。今回は妊娠してから一時帰国するタイミングもなく、ゆっくりしていたらEMSまで止まってしまい、出産グッズを日本から送ってもらうことができませんでした。

 

仕方がないので、タウンジーで手に入る出産グッズをいろいろと買いました。骨盤ベルト、妊婦用パンツ、授乳ブラ、赤ちゃんの肌着などなど。日本みたいに品質が良くないですが、その分安く調達することができました。授乳ブラなんて、200円くらいです。付け心地良くないけどね。

 

 

幸い、健康に恵まれ、コロナ禍でもポジティブに暮らすことができています。ありがたいことです。コロナについてはこんな記事も書いていますので参考までに。

コロナのおかげで得たものは? - NGOミャンマー駐在員のハリキリノート