ミンガラーバー
ミャンマー在住10周年!鈴木亜香里です。
このブログ、久々の更新となります。何をしていたのかと言うと・・・子どもを産んでました!第三子です。最近はずーっと家にこもって育児ばかりですので、ブログもしばらくは育児ネタが続くと思います。ミャンマー子育てについて、いろいろ紹介できたらいいなと思っています。
今回は、日緬ダブル(ハーフ)子供の名前について、我が家の例をご紹介しながらまとめたいと思います。
5つの名前を持っている
うちの子は日本人とミャンマー人のダブル(ハーフ)です。国際結婚の家庭では、名前が2つあることは一般的かと思います。我が家は他にもいろいろなバックグラウンドがあるため、子供たちは名前を4~5つ持っています。
日本名
ミャンマーでは、外国人とミャンマー人との間に生まれた子供は外国籍になるというルールがあります。なので、我が家の子供たちは日本国籍となります。
日本国籍で、日本人として生きていかなければいけないため、日本名をつけています。この名前が一番公式な名前となります。
ミャンマー名
日本名だけだと、ミャンマーで生活するときに使いづらいので、ミャンマー名をつけます。こちらは、ミャンマーの出生届に記載してもらっていて、2番目に公式な名前となります。
中国名
我が家は夫が中華系のミャンマー人ですので、中国的な文化も残っています。夫の家族はみんな中国語を話しますし、食文化なども中国風。ということで、子供にも中国名を付けています。こちらは、ミャンマーや日本の公的な書類には反映されず、自分たちが使うだけの名前となります。
アラビア名
我が家はイスラム教なので、産まれた子供たちに洗礼名をつけます。こちらも、特に公式なものではなくて自分たちが勝手に使うだけのものです。
英語名
長男はインターナショナルスクールに通っているので、英語名もあります。こちらも公式なものではないですが、学校では英語名で呼ばれるので、呼ばれる頻度は高いです。(’そういえば、私も小学生のときにECCジュニアに通っていて、「Anne」とかいう英語名を付けてもらっていたなぁ・・・。)
ミャンマーの名づけについて
ミャンマー人はどうやって名前をつけているのか、簡単に紹介します。
生まれた曜日で名前をつける
皆さん、自分が何曜日に生まれたか知っていますか?わからないという人が多いかと思いますが、ミャンマー人はほぼ100パーセント、自分のうまれた曜日を把握しています。
ミャンマー人は生まれた曜日を大切にします。パゴダでは、生まれた曜日ごとにお祈りする方角が決まっています。また、日本人が血液型占いや星座占いを好きなように、生まれた曜日占いが大好きです。雑誌の後ろのほうにはだいたい生まれた曜日占いが載っています。「土曜日に生まれた女は怒りっぽい」(私もアウンさんスーチーさんも土曜日うまれです)とか、「○曜日と○曜日の相性が良い」などがあります。
名前をつけるときにも、生まれた曜日が重要になってきます。名前の最初の1文字が、生まれた曜日で決まるのです。
例えば、私は土曜日生まれです。土曜日に生まれた人は、タ行、ダ行、ナ行で始まる名前となります。私のミャンマー名は「ニーラーウー」。ナ行で始まっていますね。
なので、ミャンマー人の名前の一文字目を聞くと、その人が何曜日に生まれたのかがだいたいわかります。
名前の意味が良すぎるのはNG!?
親なら、我が子が幸せな人生を歩めるように、名前に素敵な意味を込めますよね。ところが、ミャンマーではあまりに意味が良すぎる名前は避けられることが多いです。
夫の名前は「アウンモーミン」。アウンは「成功する」、ミンは「高い」という意味があります。「大きな成功」みたいな意味があって良い名前だと、日本人的には思います。でも、学生時代に学校の先生から「あなたの名前は良すぎる」などとディスられたそうです。(夫の家族は中華系なので、名づけの感覚は日本人に近い)
アウンサンという名前は、「太郎」的なよくある名前だそうです。友人に「ニーニーコー」という人がいますが、意味は「弟、弟、兄」!!謎い・・・。でも、こういう平凡な名前をつけることが多いそうです。
村に行くと、「ミェーベー(ピーナッツ)」「スィー(油)」とかいう名前の人もいます・・・。そういう名前の人は年配の人が多くて、最近はあんまりいないと思いますが。ちなみに、ミェーベー(ピーナッツ)さんとスィー(油)さんが結婚したのですが、子供はピーナッツオイル!!・・・ではなく、普通の名前をつけていました(笑)。
産まれて数年たっても名前が決まってないことも
日本だと生後7日で名づけをする慣習がありますし、生まれて2週間以内に出生届を出さないといけないので、ほとんどの人が2週間以内に名前を決めます。が、ミャンマーの場合は1歳くらいで名づけをするのが一般的。中には、10歳くらいまで正式な名前をつけず、本人に名前を考えさせている家庭もありました。
正式な名前が決まるまでは、「家の名前」という、家で呼ばれるニックネーム的なものをつけています。普通の名前っぽいこともあれば、「末っ子」みたいな呼び方もあります。大人になっても、家族だけでなく周りの人からも「末っ子」と呼ばれ続けている人もいますね。
日本人から見たオモシロネーム
ソーナンダーさん。日本語で「そうなんだ~」と言うときと全く同じ発音です。
キンモーチーさん。日本語の「気持ちい~」と同じような発音で、さらに気持ちよさそうな発音になります。以前、事務所のスタッフでキンモーチーさんがいたのですが、呼ぶたびに笑ってしまって大変でした。
他にもオモシロネームがあった気がします。思い出したら追記します。知っているオモシロネームがあったら教えてください!
我が家の名づけこだわりポイント
需要があるかは謎ですが・・・我が家の名づけについてご紹介します。
我が家の場合、日本名もミャンマー名も中国名も、兄弟で揃えたい願望が強い・・・。
日本名
夫も夫の家族も日本語がわからないので、私が一人で考えました。自分のつけたい名前を思う存分選ぶことができて、とっても良かったです。
長男:鈴木悠朔(ゆうさく)
次男:鈴木朝皓(ともあき)
三男:鈴木遥弓(はるゆみ)
私のこだわりポイント
・三人とも月にちなんだ名前
長男は「朔=新月」、次男は「白く輝く満月の日の朝に生まれた」という意味があり、三男は「弓張月」からとっています。
・4文字で和風っぽい読み方
・苗字が鈴木なので、同姓同名がいなさそうな漢字を使う。でも、音はキラキラにしない。
・画数大事!
・3人のイニシャルがばらけるように
などと、名づけ事典とにらめっこしながら考えるのは楽しい作業でした。
長男、次男の名前の由来についてはこちら(過去ブログより)
ミャンマー名
長男:スワンテッアウン(能力がある、成功する)
次男:ニャンテッアウン(知恵がある、成功する)
三男:チョーテッアウン(超越する、成功する)
長男と次男のミャンマー名は義母がつけました。三男だけ夫がつけてくれました。アウンは夫の名前からとっています。テッアウン縛り!!
我が家はミャンマーらしくなく、生まれた曜日にはこだわらずに名前をつけています。また、ミャンマー人が嫌う「意味が良すぎる名前」でもあります。
中国名
長男:李克強(リ・カッチャン)
次男:李建強(リ・ツェンチャン)
三男:李順強(リ・シュンチャン)
夫の中国名のファミリーネームが李です。中国人は兄弟やいとこなど、世代が同じ子供たちを同じ文字縛りにする文化があるようです。なので、うちの3人と男のいとこは、全員「○強」という名前です。
長男の李克強は、中国の偉い人と同姓同名です。あやかっているわけではないのですが・・・、義母がつけました。
国際結婚の名づけ方いろいろ
国際結婚カップルの場合は、
- どちらでもありそうな名前をつける
- 外国人でも発音しやすい名前をつける
- 外国語で変な意味にならないように気を付ける
などを気を付ける方も多いようです。
ちなみに、日本とミャンマー人の子供で女の子の場合、「アカリ」はおすすめです。ミャンマー語でも「エカリー」という名前があり、王族に関連する女の子の名前だそうです。